ETX-90EC

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ETX-90 のあれこれ、自作ピギーバックアダプター、リンクなど

The characteristic of the ETX-90EC

etx1.jpg (6522 バイト) ETX90-EC については、インターネットを徘徊すると、山のように情報が集まります。それで、あまり他の方が書いていない情報を書いてみたいと思います。

コンパクト

 キャンプや小旅行にクルマのトランクのスペースをあまり気にせずに持っていける大きさです。37.5 x 19 x 17.5 のバッグの中にアクセサリを含めて三脚以外の全てを収納することが出来ます。このコンパクトさで、自動導入というのは他にありません。その反面、口径は90mm ですので、日本の空の明るさから考えると集光力は充分とはいえません。

この望遠鏡で見える天体

 自宅のある埼玉県川越市郊外では、空は大変明るく、 肉眼では、2等星が見える程度です。市街地のある南の方向では、さそり座のような低高度の天体を見ることが出来ません。このような状況で、ETX-90ECで安定して見える天体の限界は、木星の縞が2本、土星の輪、金星の満ち欠け、火星、M31アンドロメダ大星雲、M42オリオン大星雲のトラペジウムといったところです。

KT-10cm よりも暗い

 わずかな口径の差ですが、実際にアイピースを覗いてみると、明るさの違いがはっきりわかります。これにはいくつか理由があります。一つは、実効口径 10cm と 9cm の違い。もう一つは、光路の違いでしょう。KT-10cm は、主鏡-副鏡-接眼レンズとなるのに対し、ETX-90EC は、補正板-主鏡-副鏡-フリップミラー-接眼レンズと経路が多いので損失が多くなります。それぞれの損失は、コーティングにより大きく異なりますが、仮にそれぞれ 95% (こんなに良くないと思うけど)の透過率、反射率を持っているとしても、ETX-90EC の光量は、KT-10cm の約 70% となります。

ETX-90ECのほうが像がシャープ、しかし、架台が振動する

 惑星の輪郭の部分が、KT-10cm よりもくっきりとしていますね。200倍近くなると、調整不足のせいか、KT-10cm のほうの非点収差が目立ちます。
 架台は、プラスチック製、モーター駆動のため若干のガタは、仕方がない面もあるため、像が振動します。この点では、KT-10cm専用架台は優秀です。
 架台は、金属で下敷きを作ると振動に効果があるとの情報があります。ETX-90(ECではない)の底は、金属らしいですね。

取扱説明書は、貧弱

 Autostar の取扱説明書で説明されているのは、とりあえず一番簡単な方法で自動導入できるというところまでです。それ以上の説明は、ほとんどありません。たとえば、写真撮影を行うときには、赤道義モードにする必要がありますが、Autostar の日本語取扱説明書には、赤道義モードについて、1行の説明すらありません。また、添付されている英語の取扱説明書にも2行しか記述がありません。詳細な取扱説明書は、以下にありますので、必要な方はプリントアウトするなどすると良いでしょう。英語ですが、図が豊富ですので(添付の説明書に図はほとんどない。)、わかりやすいはずです。

http://www.meade.com/manuals/autostar/index.html

なお、赤道義モードで使用する場合、望遠鏡の向きを北極星に合わせる必要がありますが、標準のファインダーは、台座が邪魔して使用することが出来ません。純正のアングルファインダーを使用するなどが必要となります。

#825 8x25mm アングルファインダー

 赤道義モードで北極星を導入する際に、便利なアングルファインダーですが、あまり出来が良くありません。周囲の像が、大きくひずみ中心と焦点位置が異なるため、周囲では星雲と星の見分けがつかないほどです。それで、なんで、付属のファインダーは、ひずみが出ないの?と思って分解してみたら、中からダハプリズムが出てきました。これで光路長を延ばす凝った作りです。なんで、アングルファインダーは、手を抜いているんだろう? 同じ会社の製品とは思えないです。
 また、アングルファインダーは、十字線が太いため中央に星を入れますと、十字線に隠れて見えなくなってしまいます。改造が苦にならない人は、線を張り替えてしまいましょう。接着剤の糸を使う方法がお薦めです。
 標準ファインダーと比較し、良いところは、焦点合わせが接眼側の回転式でやりやすいこと、口径が 21mm → 25mm と大きくなり、像が明るいことです。しかし、ファインダーとしては欠点が多いので、代わりのものが見つかれば、その方がよいかもしれません。

接眼レンズ

 PL-26mm が付属しており、約 50 倍です。通常、高倍率で意味があると思われるのは、6.4mm (200 倍)までです。4mmや、バローレンズを用いて、300 倍へのアップは、空の条件が良くないと、ボケるだけで意味がありません。一方、低倍率では、取り付け径 31.7 mm で、市販されている接眼レンズで最長のモノは、40mm ですので、約 30 倍となります。大きな星団、天の川を見るには、低倍率が便利です。

ムーングラス (Meade 07531 ND96(0.9)

 フィルターそのものは、色の付いていないニュートラルデンシティーで、濃いめのサングラスといったところです。このムーングラスは、各社のアイピースに使用できるようです。少なくとも、手持ちのビクセンのLV、ノーブランドのPL40mmには、装着できました。
 フィルター無しで月を見ると、まぶしくて、眼が痛くなるほどです。これは、眼のためには良くないはずです。フィルターを使用すると、明るさが抑えられて、眼の痛みが無くなります。しかし、ETX-90EC では、少々、暗いかな。空の状態によりますね。冬空のまぶしい月なら、もう少し暗めでも OK と思ったりします。 200 倍以上の倍率では、付けない方が良いかもしれません。迷う領域です。ムーングラスは、メーカーにより、多少の濃淡があるようです。Meade のものは、濃い方だと思いますので、お店で相談されて最適なものを選択された方がよいと思います。
 使用上の問題点としては、 ETX-90EC では、アイピースにムーングラスを付けると、奥まで差し込めなくなります。ちょうど、ムーングラスの分だけ浮き上がってしまいます。ボーグの延長筒でも、同様にアイピースが浮き上がりますので、そういうものなのかもしれません。

#126 バローレンズ

 ETX 専用の2倍バローレンズです。ETX-90EC は、差込部分が短いので、バローレンズによっては、底に当たって浮き上がってしまう場合があります。そのため、差込部分の短いバローレンズが必要です。こうした短いバローレンズは他社製にもあります。
 このバローレンズは、アイピースを差込む側は、比較的深くなっており、ムーングラスを付けたアイピースでも、浮き上がってくることはありません。
 性能はなかなか優秀ですね。アイピースの特性がそのまま出て来るように思います。
 欠点は、同焦点ではないことです。すなわち、取り外しによってピントを調整しなければなりません。これは、やはり不便。

自動導入のセッティングは、慣れが必要

 自動導入とは、コントローラに星や銀河の名称を指定してやるだけで、望遠鏡が勝手にその方向を向いてくれる機能です。この機能を使うためには、望遠鏡をきちんとセットする必要があります。赤道義を用いた他の望遠鏡と異なり、北極星が見えなくても、セットできるよう工夫されていますが、それでも、望遠鏡を正確に水平、真北に設置しないと、導入制度が格段に落ちるようです。空の状況を見て、セッティング方法を的確に選択するなど、ある程度の練習が必要です。赤道義モードで使用する場合、北極星を正確に導入できたならば、One Star で、アライメント調整したほうが、精度が向上します。

赤道義モード One Star セッティング方法

 比較的安定して星を導入することができるこのモードについて、私の調整方法を紹介します。ETX-90EC を三脚に取り付けている前提で説明します。

  1. 三脚を水準器を使って水平にセットする。

  2. ETX-90ECを載せて、経度に傾ける。アイピースは上を向いた状態に望遠鏡の赤経をロックする。鏡筒は、自重で多少下を向くので、マウントに対し鏡筒が垂直になるよう ETX-90EC の赤緯目盛板を見て調整する。

  3. 三脚の調整機構を使って、北極星を中心に導入する。

  4. 望遠鏡の赤経ロックを外し、90°回転させ、アイピースが西か東を向くようにする。この状態で、三脚の極軸高度を調整し、北極星の高さが中心と同じになるようにする。

  5. 再び、アイピースが上方向に向くよう望遠鏡の赤経を動かしロックする。この状態で、三脚で方位を望遠鏡の赤緯で高さを調整し、北極星を中心に入れる。

  6. 4. と 5. を納得するまで繰り返す。

  7. 赤道義モード、Align を OneStar として、セットアップする。このとき、北極星以外にもう一つ星を導入しますが、バックラッシュを考慮し、矢印キーで中心に導入するとき、最終的に→で、左右方向を合わせます。

最も簡便なセッティング法(経緯モード)

 自動導入機のセッティングは、時間がかかります。きちっと合わせようとすると、30分ぐらいは使います。セッティングが億劫になって、望遠鏡の稼働率が落ちては、本末転倒ですから、面倒なときは、こんな方法も如何でしょう。

  1. 空を見て、自分が知っている星(惑星でも構わない)を一つ見つけておきます。

  2. ETX-90ECをおおざっぱに北の方向へ向けます。

  3. Alignで、OneStarを選択し、鏡筒がその方向を向いたら、確認せずにEnterを押します。

  4. 次に最初に見つけた自分が知っている星を、自動導入します。

  5. この状態で、ノブを緩めて、鏡筒を手動で(コントローラを使わずに)、導入します。

 この方法の利点は、基準星として設定できない惑星や月などでも設定できることです。こんなアバウトな方法でも、ほぼファインダー内に収まる程度の精度は出せます。

電源

 電源は、単三乾電池8本です。40時間使用できるとありますが、実測では、20 時間弱といったところです。Ni-Cd や、Ni-MHといった充電池も使用できます。 www.weasner.com によれば、消費電流は、ピークで 200mA、平均 30mA だそうです。ACアダプタ用コネクタもついており、クルマのバッテリーや、ACアダプタ、外部電源などで 12V の供給を受けることが出来ます。中心導体が、+ 電圧だそうです。
電池が消費し、電源の電圧降下がおきますと誤動作する場合があります。モーターが回り続けるなど、望遠鏡にダメージがおきる誤動作もありました。
 また、Ni-Cd電池など、乾電池より電圧の低い電池を挿入し、学習を行うと、乾電池に交換した際に電圧差らしい原因で誤動作を起こすこともありました。この誤動作は、乾電池に交換後、 Reset し、新たに学習しなおすと治ります。

フォトポートを汎用にする

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 フォトポートは、特殊なネジですので、通常の望遠鏡用小物は取り付けできません。フォトポートアダプターにより 36.4mmネジにすれば、ビクセンなど国産の部品も使うことが出来ます。アイピースなどを取り付けるときは、さらに 36.4mm→31.7mm アダプターを使います。

鏡筒の下のカメラネジ

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鏡筒の下にカメラネジが2本あります。鏡筒だけを外して、三脚に取り付けて正立プリズムを使うとフィールドスコープのような使い方が出来ます。但し、この場合、鏡筒が重いので、かなり頑丈な三脚を使わないと、グラグラしてしまいます。右の写真では、フォトポートにフォトアダプター、36.4-31.7mmアダプター、天頂プリズムを組み合わせています。ちなみに後者2つは、ビクセンブランドです。
 なお、このカメラネジと、前方の細長い隙間は、光が入らないように、覆った方がよいです。

本体の下のネジもカメラネジ

 これは、オプションのアルミ三脚取り付け用ですが、一般にカメラ店で市販されているアタッチメントを使って、カメラ用の三脚に取り付けることもできます。オプションのアルミ三脚は、頑丈に出来ていますけど、高価ですので、こんな方法も使えます。

接眼レンズに SP6.4mm を使うと顔にファインダーがあたる

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背の低い接眼レンズを使うと顔にファインダーやファインダーの調整ネジがあたります。天体を導入した天体望遠鏡には、あまり触りたくないので、これは良くないです。対策としては、高倍率を使うときは、バローレンズなどで、接眼レンズを本体から離すなどが考えられますね。ファインダーをノコギリで切り取ってしまった方もいらっしゃるそうです。(ちなみにファインダーはネジ一本で外せます。)
 ファインダーが顔にあたる問題は、アングルファインダーを使うと、SP 6.4mm を左目で覗くしかないなど深刻になります。
 対策方法ですが、BORG の No.4604 延長アダプターを使って。延ばしてしまう方法があります。この方法は、mimuさんに教えていただきました。

モーターの音が、プラモデルの戦車のよう

 集合住宅のベランダからというのでは、近所迷惑になりそうです。以下にすばらしい対策レポートがあります。

初心者親子で見る天体望遠鏡

ネジは、インチネジ

 他のアメリカ製品の例と同様、使われているネジはインチネジです。ですから、分解するためには、インチサイズの六角レンチが必要です。

カメラ用ピギーバックアダプター

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 etx_ca1.jpg (37566 バイト)ETX-90ECの上にカメラを乗せて星野写真を撮影するアダプターです。天体望遠鏡をガイドとして使うわけです。同様のものは、JMI という会社から、 Piggy-back Camera Mount という商品名で約 $50 で発売されているようですが、日本には入ってきていないようです。それで、作ってみました。材料は、ステンレス製φ120ホースバンド、カメラネジ(カメラやさんで三脚用アダプターを買ってきてそれから取る。)、日曜大工用のコの字型金具、ノリ付ゴムシート、ノリ付フエルトシート、M3ネジなどです。
 金具は、万力を使って、鏡筒に合うように曲げ、両端にM3でタップたてました。そこに半分に切断したホースバンドをネジ止めします。 カメラを乗せる台となる金具の裏には、ゴムシートを貼り、カメラが安定するようにして、ホースバンドの方は、滑りを良くして、金具を締め付けられるようフエルトを貼ります。カメラを乗せる部分には、コルクを貼りましたが、粘着シートがあまり品質が良くなくてカメラが動くので、後でコルクをはがして、ゴムシートを接着しました。。
 カメラを乗せると、だいぶ重量が重くなり、重心も前に来ますので、場合によっては、カメラ後方にウエイトを取り付けバランスを取る必要があるかもしれません。

etx_ca16.jpg (41582 バイト)

上は、日曜大工用の凸型の金具を曲げて作った。雲台です。真ん中の穴にカメラ取り付けネジを入れています。高さ調整のためにワッシャーを2枚挿入しています。

etx_ca7.jpg (41678 バイト)

 ホースバンドと金具の取り付けは、金具にM3のタップを立ててネジどめしています。

フォトポートにビクセンNSTアダプターをつける

nst1.jpg (20519 バイト) nst2.jpg (23781 バイト)

 nst4.jpg (9975 バイト)フォトポートアダプターを使って、ビクセンのNSTカメラアダプターを取り付けてみました。左(上)直焦点、右(下)が接眼レンズを組み込んだ拡大撮影時の状態です。拡大撮影時は、前部より大きな半径で後方へ出っ張ります。下は、昼間に電柱の先端を、直焦点と接眼レンズ 26mm で拡大撮影した写真です。直焦点の方は、周囲が鏡筒でケラれますが、シャッター速度は 1/125 でブレも少なく撮影できます。26mmのほうは、シャッター速度が1/20で、シャッター開閉時の振動でブレが生じます。天体写真では、筒前で手動シャッターとしますので、このブレは、回避できるでしょう。12.4mmでも試しましたが、シャッター速度は1/4でした。あと、天体写真に必要なのは、追尾精度です。

tyoku125.jpg (10532 バイト) 26mm1_20.jpg (10081 バイト)

 Cリングアダプターをつければ、テレビカメラを装着することもできます。

nst3.jpg (37330 バイト)

31.7mm接眼部にビデオカメラを付ける

 ccda3.jpg (36849 バイト)

 フォトポート取り付けたカメラは、架台と干渉しますので、姿勢が著しく制限されます。そこで、接眼部にビデオカメラを付けることにしました。C-CS マウントと、24.5-31.7mm アダプターをホットグルー接着剤で付けて、Cマウント-31.7mmアダプターを製作しました。このビデオカメラは、秋月電子購入したもので、1/4インチ CCD を使用していますので、画面上の拡大率が大きくなります。

ccda1.jpg (7475 バイト) ccda2.jpg (10522 バイト)

オートスターを三脚にひっかける

autostarholder.jpg (9730 バイト)

三脚に引っかけるように金具を作りました。これがないと、置き場所が無くて困ります。つけたまま操作もできます。

ヘリコイド式に改造する

helicoid.jpg (11235 バイト) ETX-90ECは、ピント合わせがやりづらいのです。主鏡を移動させてピント合わせをする構造になっているため、主鏡のブレによるミラーシフト(ピントツマミを動かすと、星像が移動する)が発生すること、台座が邪魔で調整しにくい角度があること、変化量が大きく微妙な調整が出来ないなどです。これらを解決すべく、ボーグのヘリコイドSと31.7mm アダプタ (No.4317 + No.4318) を購入しました。しかしながら、実際に使用してみると、アングルファインダー使用時には、おさえネジがファインダーに接触し、半回転ほどしか調整できません。また、このヘリコイドは、ヘリコイドを回すと、細かく振動します。そのため、倍率の高いアイピースでは、回している間は、像が観察できません。50倍ぐらいでは気になりませんが、100倍だと、振動が気になり始めます。回すとシャラシャラした感触がありますので、そのせいでしょう。
 ネジがアングルファインダーに接触することについては、直進ヘリコイドなら、解決するでしょう。しかし、振動やガタの点では、疑問です。

[追記]
 その後、直進ヘリコイドを触る機会がありましたが、動きが非常にスムーズです。ですから、振動の点では、問題ないと思われます。

ピントアダプタ

 一眼レフカメラのピントを合わせるためにカメラと交換して取り付けるアダプターです。上のボーグのヘリコイドSとレンズカバーとで作りました。ただし、問題があって、キヤノンEOSレンズのバックフォーカスが短いのか、Meade の PL6.4mm でぎりぎりです。
 これをカメラの望遠レンズに取り付けると望遠鏡になります。26mmまでなら、視野が確保できます。40mmのアイピースアダプタですと鏡筒の中が見えてしまいます。但し、倒立像になってしまいます。

eyeadapt.jpg (10619 バイト)

ETX-90EC 関連リンク

移動しました。こちら

ETX-90EC を使った天体撮影

Image by using of video camera in prime focus, piggy back adapter, camera in prime focus

テレビカメラによる撮影

 直焦点でテレビカメラを使って撮影しました。テレビカメラは、監視用のもので、画素数が少ないので、デジカメや銀塩写真と比較すると、解像度が数段劣ります。また、感度も高くないため、暗い天体を撮影することは困難です。
 また、CCDは、撮像面が小さいため、拡大率が大きい撮影となります。月は、画面より大きくなってしまいました。

 月は、簡単に撮影することが出来ます。テレビ画面で見ていると、ゆらゆらとかげろうが立ち上るように像が揺れています。

moonv.jpg (37333 バイト)

1999年11月1日 smallnew.gif (926 バイト)
秋月電子で購入したCCDカラーカメラで、撮影してみました。
 木星は、縞が2本確認できます。土星も上に比べれば、だいぶ良いです。しかし、眼視では、もう少し細かく確認できるのに、ビデオカメラだとこの程度ということでしょうか。カメラ→テープ→ビデオキャプチャーと、目に見えて画質が落ちているので、この辺りも今後の課題です。画像処理は、ガンマ補正と、シャープフィルタのみです。コンポジット(画像の重ね合わせ)は行っていません。でも、1秒間に30枚も連写していますから、コンポジットは、いくらでもできますね。

j2_9911.jpg (16668 バイト)
木星
Sut4_9911.jpg (7169 バイト)
土星

ピギーバックアダプターによる撮影

自作のピギーバックアダプタによる撮影です。

M42 アンドロメダ大星雲

 筒前シャッターに失敗した例です。シャッターに使った仕切り板の何から光って、横に筋が入ってしまったようです。

M42_3_16_5m.jpg (38751 バイト)
1999年10月9日 M45 FujiColor 1600 F6.7 300mm 5min

 M45 プレアデス星団

m45_10min.jpg (39663 バイト)
1999年9月5日撮影 M45  Konica Centuria800 F6.7 80mm 10min

m45_3_16_15m.jpg (31039 バイト)
1999年10月9日 M45 FujiColor 1600 F6.7 300mm 15min

  星をとりまく青い光芒は、なかなか見えてこないです。

 M31 アンドロメダ大星雲

 フジカラー400、F6.7 300mm 5min。約1/2にトリミング。真ん中のボーと広がった光が M31 です。露光時間が全然足りない。雑誌などで見る M31 の広がりは、この画像の対角線いっぱいの大きさになります。ETX-90ECで、これ以上の自動追尾は、難しいです。目盛付きのアイピースを購入して、手動でガイド撮影するしかなさそう。ETX-90ECで眼視した像に近い明るさです。300mmの望遠ズームレンズを載せると、水平方向から立ち上がりでは、クラッチが滑り追尾できません。

m31_300_5m.jpg (19555 バイト)
1999年9月11日撮影 M31  FujiColor400 F6.7 300mm 5min

 感度の高いフィルムを使って、撮影してみたもの。まだ、腕(渦巻き)は見えてこない。

m31_3_16_5m.jpg (20919 バイト)
1999年10月9日撮影 M31  FujiColor 1600 F6.7 300mm 5min

 感度の高いフィルムを使うと、楕円であることが認識できるようになります。10分での撮影は、下の写真ですが、像が流れてしまい、これ以上の長時間撮影はガイド撮影しないと無理かなと思います。

m31_3_16_15m.jpg (24114 バイト)
1999年10月9日撮影 M31  FujiColor 1600 F6.7 300mm 10min

アルデバランとヒヤデス星団

aldebaran.jpg (21354 バイト)
1999年10月9日撮影 アルデバラン  FujiColor 1600 F6.7 300mm 5min

 左側のオレンジ色がかった星がおうし座のアルデバランです。

直焦点による撮影

ETX-90ECの直焦点に一眼レフカメラを取り付けて撮影しました。途中で、いろいろ試行錯誤があるのですが、

  1. 露出は、多少広めの範囲に振ってみて、最も良い条件を見つける。
  2. ブレを回避するために、架台の剛性をあげること。(シャッターの振動でブレる。)
  3. ピントアダプターなどを用いて、ピントを正確に合わせること。
  4. 口径に合わせて、高感度のフィルムを使う。

といったところがポイントかなと思います。

1999年9月5日撮影

 M42 オリオン大星雲です。撮影条件は、シャッター速度が、5min で、それ以外は、上記と同じです。暗部を見やすくするため、画像処理で強めにガンマ補正しています。こちらは、明らかなトラッキングエラーです。10minで撮影すると、モーターが間欠的に動いて、輝点がとびとびに撮影されているのが確認できます。セッティングでどこまで追い込めるかというところでしょうね。せっかくのオリオンが流れているぅ。
 空の状態は、オリオンは南東の低い位置にあり、市街光に埋もれ、小三ツ星は肉眼では確認できない状態でした。望遠鏡で見てもトラペジウムは、見えないというあまりコンディションが良くない状態でした。
 今後の方向性としては、ISO3200高感度フィルムを使って、流れる前に撮影してしまう方法ですね。
 一応、説明させていただきますと、赤い羽を広げたような像がオリオン大星雲です。その中央にある明るい星がトラペジウムで、4つあるのですが、この像では分解できていません。なお、オリオン大星雲を ETX-90EC で、目視で見ますと、赤い色は確認できず白い雲のように見えます。拡大していくと、空の状態が良ければ、トラペジウムを4つ確認することが出来ます。オリオン大星雲は、低倍率でも高倍率でも見て楽しい星雲です。

orion5min.jpg (15252 バイト)

Prime Focus Konica Centuria800  5min without front shutter

 ここまでの結果では、ETX-90EC の直焦点撮影で可能な条件は、筒前シャッターが可能で、なおかつ、トラッキングエラーが目立たない時間ということになります。数〜数十秒というところでしょう。そうなると対象としては、惑星か、明るい恒星ぐらいしかありません。

1999年9月11日撮影

 筒前シャッター3secで、木星を撮影しました。ブレは目立たないですが、肝心の縞が見えません。0.5secまで、シャッター速度を上げてみましたが、まだ、つぶれてしまいます。フィルム上での像はかなり小さいので、ピントも合わせずらく、拡大撮影しないと縞が見えてこないかもしれません。拡大撮影にすれば、F値は一桁近く大きくなりますので、筒前シャッターには都合が良くなります。フィルムは、フジカラー400です。衛星が暗く、上記のブレ写真と比較すると感度の違いがわかると思います。像は、左右に色収差がありますが、これは、スキャナーのためだと思われます。印画紙には、色収差は認められませんでした。

jupi_d_3s.jpg (3836 バイト)

Prime Focus FujiColor 400 3 sec with front shutter

2000年 1月22日

 月です。ピントアダプターを使い、ピントを合わせました。

moon00011.jpg (21008 バイト)
Prime Focus Kodak G400 1/250 sec

 M42 オリオン大星雲です。 コダックの Gold400 も赤がでないです。同様の条件で、7枚撮影しましたが、流れが少なかったのは、最後のこの一枚だけでした。Autostarに全く触らずに追尾してから、約一時間後です。それまでは、どの像も流れており、トラッキングエラーは、やはりどうしようもないです。

m42_0001.jpg (11640 バイト)
Prime Focus Kodak G400 7 min

 下の写真は、流れた写真の中の一枚です。恒星の流れ方からみてわかるように、とびとびです。モーターが間欠動作していることが、影響しています。

m42_0002.jpg (11513 バイト)
Prime Focus Kodak G400 10 min

 今後の方向性について

 ETX-90EC の自動追尾性能は、バックラッシュと相まって、長時間露出の写真撮影には向きません。モーターが間欠的に動作することによるずれも見られますので、改造は難しいと思います。ですから、長時間追尾には、手動追尾しか方法はないでしょう。手動追尾のために ETX-90EC にガイドスコープを抱かせることは、口径から考えて本末転倒という気がしますので、手動追尾は、ETX-90EC をガイドスコープとして用い、ピギーバックで撮影するというスタイルが順当な線だと思います。この用途に必要な機材は、レチクル(十字線)付きのアイピースです。
 もう一つの方法は、ISO3200 など極めて高感度のフィルムを使って、撮影を短時間に切り上げてしまうことです。粒子が粗くはなりますが、雑誌に投稿するわけではないので、本人が良ければというところです。
 ピギーバック時のピントの甘さは、昼間にレンズを無限遠にあわせて、粘着テープで固定しておくのが良いかと思います。オートフォーカスレンズは、フォーカスリングを回しきったところ = 無限遠 とは限らないのが、ネックです。昔ながらの、マニュアルフォーカスレンズには、良い出番かもしれません。

限界について

 ETX-90ECの駆動機構自体は、あまり重いものを駆動するように出来ておりませんので限界があります。カメラのピギーバックでは、300mm望遠ズームレンズを付けた状態で、水平からの立ち上げは、クラッチが滑り不可能でした。ですから、撮影対象は、ある程度の高さ以上に制限されます。
 また、直焦点においては、架台にカメラが接触しますので、天頂付近から北極星付近にかけての領域の撮影は、不可能です。

天体観望記

眼視による各天体の見え方の記録

 ETX-90EC は、F値が大きく撮影向きとはいえない望遠鏡です。やはり、本領を発揮するのは、眼視でしょう。というわけで、各天体を見た様子を、惑星、恒星、星雲・星団に分けて書いてみます。
 ほとんどの記述は、自宅のある川越市郊外から見たときのものです。ここらへんは、空が大変明るく、多くの場合、裸視では、2等星までしか、見ることが出来ません。また、市街のある南側の高度の低い天体は、全く観測不可能です。
 なお、天体の見え方は、空の状態によって大きく変わりますので、これが、全国に共通するわけではありません。
ETX-90EC で導入しやすいよう、英語表記や、番号もなるべくつけ加えました。

太陽系 -Solar System-

月 moon
[解説]
 地球の最も大きな衛星
[ETX-90ECでの見え方]
 まぶしい。ムーングラスがないと目を悪くするでしょうね。倍率を上げていくと、空の状態(シーイング)で、どこまで見えるか違ってきます。月表面は、地球にいつも同じ方向を向けているのですが、秤動という現象があるので、ふちの部分の見え方は、日によって多少異なります。
 満月ですと、空全体が明るくなり、観測できる星はぐっと減ってしまいます。

木星 Jupiter
[解説]
 太陽系で最も大きい惑星
[ETX-90ECでの見え方]
 横縞が2〜3本、4つのガリレオ衛星が観測できます。縞は、空の条件がよい時ですと、300倍でもボケずに見ることができますので、縞がうねっている様子が観察できます。但し、ETX-90ECのマウントは、ガタがあるのと、カセグレン方式の泣き所であるミラーシフト(焦点合わせに主鏡を前後させているので、調整ツマミにさわると、像が左右上下に動いてしまう)のため、高倍率では、像の揺れが気になります。

土星 Saturn
[解説]
 美しい輪を持つ惑星
[ETX-90ECでの見え方]
 輪と、土星の表面の縞が見えます。輪には、カッシーニの隙間という暗い部分がありますが、これは、条件が良いと見えます。

金星
[解説]
 明けの明星、宵の明星
[ETX-90ECでの見え方]
 月のような満ち欠けが確認できます。まぶしいぐらいです。

恒星(2重星) -Star-

ガーネットスター
[解説]
 赤みが鮮やかな変光星です。MU CEP(ケフェウス座のμ(ミュー))、SAO 33693
[ETX-90ECでの見え方]
  ETX-90ECで導入するには、 Variable Star から、MU CEPを探すか、直接、SAOナンバーを入力します。 他の星よりは、格段に赤いのはわかりますが、オレンジ色というか肌色に近い色に見えます。

アルビレオ Albireo
[解説]
 白鳥座の頭のところにある2重星, SAO87301
[ETX-90ECでの見え方]
 オレンジ色と青の対比がきれいです。30〜100 倍が、適当な倍率だと思います。あまり高倍率にしますと、暗くなって、色がわかりづらくなります。

アンドロメダ座のγ(ガンマ)
[解説]
 2重星
[ETX-90ECでの見え方]
 アルビレオと同じ赤っぽい星と青っぽい星の対比がきれいな2重星です。SAOナンバーがわかると、自動で入れられるのですが、、、

星雲・星団 -DeepSky-

M2
[解説]
 球状星団
[ETX-90ECでの見え方]
 明るさは、見えると断言できるぎりぎりですね。淡い雲のように見えます。

M15
[解説]
 球状星団
[ETX-90ECでの見え方]
 形状は、M31アンドロメダ星雲とあまり変わらない、ぼぉ〜とした球状の雲のように見えます。

M31 アンドロメダ大星雲
[解説]
 アンドロメダ座にある大変明るい星雲です。空の澄んだ暗いところでは、裸視でも見ることができるといわれています。
[ETX-90ECでの見え方]
 核の部分だけが、ぼぉ〜とした雲のように見えます。楕円状であることはわかります。渦巻き(腕)などは観測できないです。

M34
[解説]
 ペルセウス座のアルゴルの西にある散開星団 NGC1039
[ETX-90ECでの見え方]
 こじんまりとした感じです。50倍で視野いっぱいというところかな。散開星団は、空の状態で、見え方が違ってきます。どこからどこまでが、星団の領域なのか判別しにくい状態の時もあり、何個見えるとは、書きにくいです。空の状態が良いときですと、これらの星の30個ぐらいが、明るく見えます。

M35
[解説]
 ふたご座にある散開星団  NGC2168
[ETX-90ECでの見え方]
 M34よりも少し暗く感じますが、やはり30個ぐらいの明るめの星が、50倍の視野にちょうど収まるぐらいに見えます。

M36
[解説]
 ぎょしゃ座にある散開星団 NGC1960 6.3等
[ETX-90ECでの見え方]
 M37よりも明るいのがはっきりわかります。大きさは、M37の2/3ほどです。こちらのほうが星の一つ一つが明るく感じます。

M37
[解説]
 ぎょしゃ座にある散開星団 NGC2099  6.2等
[ETX-90ECでの見え方]
 明るさは、限界ぎりぎりというところです。100倍で、視野いっぱいに見えます。微光星の集まりです。

M38
[解説]
 ぎょしゃ座にある散開星団 NGC1912  7.4等
[ETX-90ECでの見え方]
 多分これだと思う。星があまり見えなくて自信がない。星の集まり方が、十字のような、★型のようなちょっとばらけた形をしています。

M41
[解説]
 おおいぬ座にある散開星団 NGC2287  5等
[ETX-90ECでの見え方]
 50倍で、視野の2/3ぐらいです。40〜50個の星が見えます。

M42 オリオン大星雲
[解説]
 オリオン座の小3つ星の真ん中にある星が、星ではなくて星雲になっています。NGC1976
[ETX-90ECでの見え方]
 羽を広げたような外形がわかります。また、条件が良いと、トラペジウムと呼ばれる星雲を照らしている光のもとの星が4つ観察できます。色は、白く見え、写真にあるようなピンク色には見えません。この星雲は、低倍率で、全体の形が見え、高倍率でトラペジウムが見えてきますので、倍率をいろいろ変えて楽しむことが出来ます。
 空の透明度が高いときですと、30倍でも、視野をオーバーするほどの散光が観測でき、濃淡も見えてきます。

M44 プレセペ星団
[解説]
 かに座にある散開星団 NGC2632  3.7等
[ETX-90ECでの見え方]
 30倍でも、倍率が高すぎて、全体が視野の収まりません。場所を確認できれば、双眼鏡のほうが、楽しめます。

M45 プレアデス星団
[解説]
 おうし座にある散開星団、すばる
[ETX-90ECでの見え方]
 肉眼でも7個ぐらい確認できますが、肉眼よりさらに数が増え、星が青みがかっているのが確認できます。青い散光は、確認できないです。

M47
[解説]
 とも座にある散開星団 NGC2422  4.5等
[ETX-90ECでの見え方]
 微光星の中に、明るい星が、5〜6個見えます。50倍で、視野の1/3程度。100倍だと、視野に収まりません。

M48
[解説]
 うみへび座にある散開星団 NGC2548  5.3等
[ETX-90ECでの見え方]
 暗い小さく見える星が、20個ほど見えます。50倍では、視野いっぱいに広がっていますが、30倍では、さらに広がっているように感じます。

M50
[解説]
 いっかくじゅう座にある散開星団 NGC2323  6.9等
[ETX-90ECでの見え方]
 M48とおなじぐらいに暗いです。50倍で収まりきらない感じです。

NGC752 (Coldwell228)
[解説]
アンドロメダ座にある散開星団
[ETX-90ECでの見え方]
 スケール感がある。50倍で、視野いっぱいに星が広がります。

NGC869, NGC884
[解説]
 hχ(エイチ・カイ)と呼ばれる2つ並んだ散開星団です。
[ETX-90ECでの見え方]
 ちりばめられた宝石のようで美しいです。30倍で、2つの星団とも、中心が視野に入ります。高倍率にして、それぞれを詳細に見るのも楽しいです。

NGC1502
[解説]
 きりん座にある散開星団
[ETX-90ECでの見え方]
 こぢんまりとした感じ

[参考文献]  天文ガイド編 ”メシエ天体クラブ” 誠文堂新光社

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