天体観望記

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 ETX-90EC は、F値が大きく撮影向きとはいえない望遠鏡です。やはり、本領を発揮するのは、眼視でしょう。というわけで、各天体を見た様子を、惑星、恒星、星雲・星団に分けて書いてみます。
 ほとんどの記述は、自宅のある川越市郊外から見たときのものです。ここらへんは、空が大変明るく、多くの場合、裸視では、2等星までしか、見ることが出来ません。また、市街のある南側の高度の低い天体は、全く観測不可能です。
 なお、天体の見え方は、空の状態によって大きく変わりますので、これが、全国に共通するわけではありません。
ETX-90EC で導入しやすいよう、英語表記や、番号もなるべくつけ加えました。

太陽系 -Solar System-

月 moon
[解説]
 地球の最も大きな衛星
[ETX-90ECでの見え方]
 まぶしい。ムーングラスがないと目を悪くするでしょうね。倍率を上げていくと、空の状態(シーイング)で、どこまで見えるか違ってきます。月表面は、地球にいつも同じ方向を向けているのですが、秤動という現象があるので、ふちの部分の見え方は、日によって多少異なります。
 満月ですと、空全体が明るくなり、観測できる星はぐっと減ってしまいます。

木星 Jupiter
[解説]
 太陽系で最も大きい惑星
[ETX-90ECでの見え方]
 横縞が2〜3本、4つのガリレオ衛星が観測できます。縞は、空の条件がよい時ですと、300倍でもボケずに見ることができますので、縞がうねっている様子が観察できます。但し、ETX-90ECのマウントは、ガタがあるのと、カセグレン方式の泣き所であるミラーシフト(焦点合わせに主鏡を前後させているので、調整ツマミにさわると、像が左右上下に動いてしまう)のため、高倍率では、像の揺れが気になります。

土星 Saturn
[解説]
 美しい輪を持つ惑星
[ETX-90ECでの見え方]
 輪と、土星の表面の縞が見えます。輪には、カッシーニの隙間という暗い部分がありますが、これは、条件が良いと見えます。

金星
[解説]
 明けの明星、宵の明星
[ETX-90ECでの見え方]
 月のような満ち欠けが確認できます。まぶしいぐらいです。

恒星(2重星) -Star-

ガーネットスター
[解説]
 赤みが鮮やかな変光星です。MU CEP(ケフェウス座のμ(ミュー))、SAO 33693
[ETX-90ECでの見え方]
  ETX-90ECで導入するには、 Variable Star から、MU CEPを探すか、直接、SAOナンバーを入力します。 他の星よりは、格段に赤いのはわかりますが、オレンジ色というか肌色に近い色に見えます。

アルビレオ Albireo
[解説]
 白鳥座の頭のところにある2重星, SAO87301
[ETX-90ECでの見え方]
 オレンジ色と青の対比がきれいです。30〜100 倍が、適当な倍率だと思います。あまり高倍率にしますと、暗くなって、色がわかりづらくなります。

アンドロメダ座のγ(ガンマ)
[解説]
 2重星
[ETX-90ECでの見え方]
 アルビレオと同じ赤っぽい星と青っぽい星の対比がきれいな2重星です。SAOナンバーがわかると、自動で入れられるのですが、、、

星雲・星団 -DeepSky-

M2
[解説]
 球状星団
[ETX-90ECでの見え方]
 明るさは、見えると断言できるぎりぎりですね。淡い雲のように見えます。

M15
[解説]
 球状星団
[ETX-90ECでの見え方]
 形状は、M31アンドロメダ星雲とあまり変わらない、ぼぉ〜とした球状の雲のように見えます。

M31 アンドロメダ大星雲
[解説]
 アンドロメダ座にある大変明るい星雲です。空の澄んだ暗いところでは、裸視でも見ることができるといわれています。
[ETX-90ECでの見え方]
 核の部分だけが、ぼぉ〜とした雲のように見えます。楕円状であることはわかります。渦巻き(腕)などは観測できないです。

M34
[解説]
 ペルセウス座のアルゴルの西にある散開星団 NGC1039
[ETX-90ECでの見え方]
 こじんまりとした感じです。50倍で視野いっぱいというところかな。散開星団は、空の状態で、見え方が違ってきます。どこからどこまでが、星団の領域なのか判別しにくい状態の時もあり、何個見えるとは、書きにくいです。空の状態が良いときですと、これらの星の30個ぐらいが、明るく見えます。

M35
[解説]
 ふたご座にある散開星団  NGC2168
[ETX-90ECでの見え方]
 M34よりも少し暗く感じますが、やはり30個ぐらいの明るめの星が、50倍の視野にちょうど収まるぐらいに見えます。

M36
[解説]
 ぎょしゃ座にある散開星団 NGC1960 6.3等
[ETX-90ECでの見え方]
 M37よりも明るいのがはっきりわかります。大きさは、M37の2/3ほどです。こちらのほうが星の一つ一つが明るく感じます。

M37
[解説]
 ぎょしゃ座にある散開星団 NGC2099  6.2等
[ETX-90ECでの見え方]
 明るさは、限界ぎりぎりというところです。100倍で、視野いっぱいに見えます。微光星の集まりです。

M38
[解説]
 ぎょしゃ座にある散開星団 NGC1912  7.4等
[ETX-90ECでの見え方]
 多分これだと思う。星があまり見えなくて自信がない。星の集まり方が、十字のような、★型のようなちょっとばらけた形をしています。

M41
[解説]
 おおいぬ座にある散開星団 NGC2287  5等
[ETX-90ECでの見え方]
 50倍で、視野の2/3ぐらいです。40〜50個の星が見えます。

M42 オリオン大星雲
[解説]
 オリオン座の小3つ星の真ん中にある星が、星ではなくて星雲になっています。NGC1976
[ETX-90ECでの見え方]
 羽を広げたような外形がわかります。また、条件が良いと、トラペジウムと呼ばれる星雲を照らしている光のもとの星が4つ観察できます。色は、白く見え、写真にあるようなピンク色には見えません。この星雲は、低倍率で、全体の形が見え、高倍率でトラペジウムが見えてきますので、倍率をいろいろ変えて楽しむことが出来ます。
 空の透明度が高いときですと、30倍でも、視野をオーバーするほどの散光が観測でき、濃淡も見えてきます。

M44 プレセペ星団
[解説]
 かに座にある散開星団 NGC2632  3.7等
[ETX-90ECでの見え方]
 30倍でも、倍率が高すぎて、全体が視野の収まりません。場所を確認できれば、双眼鏡のほうが、楽しめます。

M45 プレアデス星団
[解説]
 おうし座にある散開星団、すばる
[ETX-90ECでの見え方]
 肉眼でも7個ぐらい確認できますが、肉眼よりさらに数が増え、星が青みがかっているのが確認できます。青い散光は、確認できないです。

M47
[解説]
 とも座にある散開星団 NGC2422  4.5等
[ETX-90ECでの見え方]
 微光星の中に、明るい星が、5〜6個見えます。50倍で、視野の1/3程度。100倍だと、視野に収まりません。

M48
[解説]
 うみへび座にある散開星団 NGC2548  5.3等
[ETX-90ECでの見え方]
 暗い小さく見える星が、20個ほど見えます。50倍では、視野いっぱいに広がっていますが、30倍では、さらに広がっているように感じます。

M50
[解説]
 いっかくじゅう座にある散開星団 NGC2323  6.9等
[ETX-90ECでの見え方]
 M48とおなじぐらいに暗いです。50倍で収まりきらない感じです。

NGC752 (Coldwell228)
[解説]
アンドロメダ座にある散開星団
[ETX-90ECでの見え方]
 スケール感がある。50倍で、視野いっぱいに星が広がります。

NGC869, NGC884
[解説]
 hχ(エイチ・カイ)と呼ばれる2つ並んだ散開星団です。
[ETX-90ECでの見え方]
 ちりばめられた宝石のようで美しいです。30倍で、2つの星団とも、中心が視野に入ります。高倍率にして、それぞれを詳細に見るのも楽しいです。

NGC1502
[解説]
 きりん座にある散開星団
[ETX-90ECでの見え方]
 こぢんまりとした感じ

 

[参考文献]  天文ガイド編 ”メシエ天体クラブ” 誠文堂新光社

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