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カービングスキー(2007年2月)

板もへたってきたことだし、どうするかと考えていましたが、下記のようなコンセプトでスキー板選びをすることにしました。

  1. いまさら、バッジテストを受けることもあるまい。
  2. ゲレンデ端(コース外という意味ではありません)や林間コースなどの新雪を楽しみたい。
  3. 体力の衰えを公言するわけにはいかないが、いまさら長い板で見栄を張ることもあるまい。
  4. 短めなら、腰の強い板がいい。ということで、上級者用とされている板を選ぶ。

社会人になってから、180cm 以下のスキーを履いたことがないのですが、思い切って短い板を購入してみました。従来の板に比較すれば、サイドカーブの曲率半径が極端に小さいいわゆるカービングスキーです。さらに全体として幅が広めになっており、新雪の中でも沈みにくい特性があります。これが、下記のようなメーカーの宣伝文句になっています。昨年まで使用していたのは、185cmカーボンファイバーのわりと細めのスキー板です。カービングスキーは使ったことがありませんでした。従来の板がベースになりますが、とりあえずのインプレッションです。

購入した板 HEAD MONSTER I.M 72 05/06モデル 156cm

メーカーカタログによれば、
"グルーミングバーンがメインで、時にはパウダーなどのオフピステも楽しみたいスキーヤーに最適なマルチタレント・フリーライドモデル。あらゆるバーンコンディションで優れた滑走性能と操作性を発揮します。"
見た感じ、普通のカービングスキーより太めです。

1. 大回り
 板を左右に倒すだけでスーっと大回りで回転していくのは、カービングスキー本来の使い方でしょう。この操作は、従来スキーに比べて非常に簡単に、また力を使うことなく操作できます。
 大回り時のスピード低下が少ないのも特筆すべき点でしょう。加速感すらあります。従来板とおなじようなリズム、コース取りをすると、次第に速度が上がっていくのがよくわかります。一定速度を保つには、従来よりターンの切り替えを遅くして速度の低下を待ってから次のターンの始動をするとか、ずらしをいれてブレーキするとか、工夫が必要になります。

2. 直進性、スピード
 板が短くなったことによって、直進安定性が悪くなる、スピードが低下することが予想されましたが、そんなことはないです。長さとサイドカーブからは考えられないほど直進安定性はよく、クラウチングスタイルの直滑降でもまっすぐに降りていけます。但し、これには条件があって、雪面に対してスキーを必ずフラットにすることが必要になります。少しでも板を倒してエッジを効かせると、その小さな曲率半径でスキー板が左右に持って行かれます。逆の見方をすると、クラウチングのまま、従来より小さな曲率半径で回転が出来ることになります。
 190cm超の競技用スキー板が持つ強烈な加速感はさすがにありませんが、スピードの低下はあまり感じないです。

3. 全制動、フルブレーキ、エッジング
 全制動、エッジングはカービングスキーの弱点の一つだと思います。高速からフルブレーキすると、従来の板より制動距離が長いことに気がつきます。感触としてエッジが効いていないし、板がばたばたと暴れるのがわかります。エッジングを行うと曲率半径が小さいためにブーツ付近ではなく、端のエッジが強く雪面に押しつけられます。しかし、板が幅広で薄く、結果的に剛性が十分ではなく板がねじれ、エッジが逃げて角度が緩くなってしまうような気がします。
 同様に従来の板で横滑りを行うとわずかなエッジングで横滑りが止まるのに対し、カービングスキーでは、少々オーバーアクション気味にして、エッジを立てる必要があります。

4. 小回り
 スキーを旋回するテクニックはいくつかあります。単純にシュテム系、パラレル系と分けますが、パラレル系にもいくつかターンのテクニックを分類することが可能です。私が私の言葉で説明しても混乱するだけですので、詳細は省きます。
 従来の板とカービングスキーを比較すると、このいくつかのテクニックを容易、やりにくいの2つに分けることが出来ます。

 従来の板で、気持ちよく小回りできるのは抜重でターンを始動する方法です。この方法は、ちょうど縄跳びをするような感覚で、左右にスキーを振ります。縄跳びが足で地面を蹴った反力で飛び上がるのと同様にスキー板を雪面に押しつけ、その反力で反対側にスキー板を振るわけですのでスキー板のバネとしての能力を使います。
 カービングスキーは、短く、エッジングが弱いため、このバネ性を感じにくく、結果的に反力が少ないのです。そのため、こうした抜重による小回りは従来の板より体力が必要となります。

 小回りは、かかと押し出しによる方法がありますが、こちらはバネ性を強く使用しないのでさほど差を感じません。

5. 新雪
 新雪性能は、短い、幅広ということもあり、非常に優秀です。極端な後継姿勢によるトップ上げを必要とせずに新雪を漕ぐことが可能です。短いゆえにターン始動も楽です。

6. コブ斜面
 あえて一長一短と書かせていただきます。短いので回しやすいのですが、斜面の凹凸が足に伝わりやすく、小回りで述べたように反力が少ないので、ちょいと疲れる場面も出てきます。

7. スキーを踏む
 前で交差することは少ないのですが、初見で、後ろで自分の板を自分で踏むことが多かったです。理由は自分ではよくわかっているのですが、まあ、癖だから直すしかないですね。
 ターンの始動の際、シュテム系のようにすこしハの字にしてやるとターン始動がやり易いのですが、これはパラレル系のバッジテストの際に減点対象になるようです。それで、スキーの後ろをそろえるために、すこしステップぎみに前を開けるよう意識してターンすることをよくやります。この癖をカービングスキーで足をきっちりそろえてやると、ブーツよりソールが横に出ている分だけ、板をもう片方の板で踏んでしまうのです。
 この板を選んだコンセプト通り、バッジテストを考えていなければ、ブライトシステムのように足の間隔を開けてしまえばよいのですが、、、、

8. 総合
 どこでも曲がれるという安心感があります。どちらかというと苦手であった急コブ斜面も、恐怖感が減ってきます。八方尾根黒菱のカベもこんなに簡単だったのねというのが初見の感想。途中で息が続かなくなり1回だけ休憩入れましたが、ほぼリフトに沿って楽しく滑り降りることが可能でした。
 板の幅が広いことによる弊害は、かなり感じます。少なくとも滑り方を変える必要があります。

スキーウエア

 ファッション性をあまり気にしないのであれば、ゴアテックスを使ったマウンテンパーカーあるいは、アウターとよばれている冬山登山用ジャケットとパンツのセットがお勧めです。下記の雨具で説明したようにゴアテックスの防水性は抜群です。もともとが冬山というスキーゲレンデよりも過酷な条件下で命を守るために作られた装備ですから、あらゆるところが極めてよく作られています。稜線で暴風に吹かれても、首筋から風が侵入しない、フードが飛ばされることもない、もちろん、風圧は感じるけども冷気が入ってくるという感じが無く、暖かい状態でいられます。ゴアテックスですので、蒸れずにいつも体はさらっとしているのも良いです。
 欠点は非常に高価であることでしょうか。内張式のインナーを含めると、10 万円近い金額になります。しかし、良いものを長く使いたい、寒い思いをしたくない方には、自信を持ってお勧めできます。

スキーウエアの洗い方
 中綿に何が使われているかで、洗い方や洗剤が違います。羽毛ならば、白洋舎など羽毛の洗浄ノウハウがきちんとしているクリーニング屋に出すのがお勧めです。出来上がったときの風合い、弾力が全く違います。また、自宅で手洗いするのであれば、専用洗剤があるので、それを使って説明書通りの洗浄を行うのがよいでしょう。ゴアテックスなども、おしゃれ着用の中性洗剤で洗えますが、それようの洗剤もあります。
 乾し方ですが、外側が防水生地の場合、裏返しにして乾します。ちょっと考えてみればわかるのですが、防水生地が表にあると、中の水分が抜けないので、乾くまでの時間が非常に長くなります。この乾し方は、アウトドアショップの店員さんに教わりました。

(以前の記事)

初心者のためのレクレーションとしてのスキー板

 最近は、どこの店でもスキー板に初級、中級、競技用などと、表示するようになりましたが、これは絶対に必要なことです。初心者あるいは中級者であっても、大回転用の長い板を履いたりしたら、上達が遅れるどころか、極めて危険です。怪我をせず、楽しくスキーをするために以下のように板を選ぶと良いでしょう。

  1. 自分の技量、脚力にあった板のグレードを選ぶ。
    自分は、初心者なのか、中級者なのか、一般に自己査定は、上手な方に見てしまいますが、私の独断と偏見による区分けは以下の通りです。
    滑った日数が数日以下なら初心者
    スキーを平行にしたまま曲がれないのなら初級者
    スキーを平行にしたまま大回りができるのなら、概ね中級者。
    小回りターンの後半で、スキーのテールが開かないなら、上級者。中級者では、無意識に開いてしまうことが多いです。
    また、急斜面、コブ斜面、深雪を一気にすべりおりることが出来るなら上級者、それが出来ないのなら、中級と上級の中間。
    上級者でなおかつ、普段、運動をしているならば、脚力があると見なし、競技用スキーの選択も可。
  2. 用途別に合った板を選ぶ。
     板には、大きく分けて、競技用、基礎スキー用があります。基礎スキー用も様々なタイプがあり、各社呼び名はまちまちですが、デモ、モーグル、レクレーショナル用などがあります。クラブに入って、競技を目指すのでない限り、競技用の板は避けましょう。
     万能という点では、初心者用のカービングスキーがお薦めです。これは、高度なテクニックであるカービングターンにとどまらず、ボーゲンの場合でもコントロールしやすい板です。通常の板の場合でも、サイドカーブの曲率半径が小さい方が、回転しやすいです。
  3. 自分の身長と技量に合わせて板の長さを決める。
     近年は、スキー板といえば、ほぼ100% カービングスキーとなってしまいました。カービングの場合は、身長±10cmぐらいで選ぶことが多いようです。
  4. 使用前にエッジを落とす。
     前後の端から、5〜15cm ぐらいのエッジを、紙ヤスリなどを使って丸めてしまいます。こうすることによって、スキーが回しやすくなります。
    但し、カービングスキーはエッジを落とさない方がよいです。理由は、上にも記述しましたが、もともとエッジングが弱いです。(2007年2月加筆)
  5. メーカーや銘柄で個性がある。
     同じような用途を持つ板でも、直進性が良く、重たい感じがするが、ソフトな乗り心地の板、軽く振り回せるが、直進安定性に欠け、気が抜けない板など、個性があります。こういった情報は、雑誌のインプレッション記事が参考になるかもしれません。
スキー板の寿命

 スキー板は、しばらく使い続けるとベントが狭くなってきて、弾力性も無くなります。これをベントが落ちる、腰が抜ける等と表現することもあります。ベントが新品の時の半分程度になったら、寿命と判断して良いと思います。このようになった板は、スキーの跳ね返りを利用して小回りターンをすることが難しくなります。また、クッション性も損なわれますので、雪面の凹凸を全て体で吸収することになり、疲れます。一般に柔らかい板の方がベントが落ちやすいです。私の場合、延べ滑走日数約30日で、ベントが落ちてしまった板もあります。

vent.gif (541 バイト)

 なお、ソール(スキーの接地面)につけた傷は、補修することが出来ます。エッジの傷も、エッジを単目ヤスリで、研ぐことにより補修できます。

ショートスキー、ファンスキー

 100cm 以下の長さのスキーは、曲がりやすい反面、前後バランスに極めて敏感です。長いスキーならば、後傾姿勢になっても長いテールが体を支えてくれますが、短いスキーの場合は、重心の移動に敏感に反応し、スキーが斜面に対して登る方向に向きを変えようとしますし、支えがないので容易に転倒します。逆にこの特性を利用して、後傾姿勢の矯正に使えるかもしれませんが、だいぶ特性が違いますので、効果があるかどうかは疑問です。
 初心者でこうした短いスキーを履く場合、格好を気にせずに、ストックを使用することをお勧めします。操作に不自由して、他人に迷惑かけるより、はるかにかっこいいです。

(2004年3月26日加筆) ファンスキーは、ストック使用を前提とすれば、意外に初心者の練習用に良いかもしれません。
 スキーで滑るのが初めてで、かつ、ファンスキーを履いている方を指導する機会がありました。多少急な斜面でも速度が出ない、左右のバランスに対して、板が機敏に反応して方向転換をするという、初心者にとっては非常に好都合な特性を備えています。つまり、スキーの基本的な操作を習得するのに、最適なのです。
 但し、前後の長さがないので、体が速度に遅れるとあっという間に転倒します。場合によっては、身長に応じて少し長い板を選択すべき場合もあるかと思います。

初心者のためのスキー靴の選び方

 テニスでは、ラケットを正確に操作しなければボールが返せないのと同様、スキーでは、板を自分の意志通りに動かせなければ、じょうずになりません。スキー靴は、足の動きをスキー板に正確に伝えるための重要な道具なのです。
 スキー靴の選ぶポイントは、足に合うかどうかです。初心者がスキー靴を選ぼうとすると、ゆるめの靴を選びがちです。ゆるい靴では、足の動きが正確にスキーに伝わりません。
 スキー靴はどれも同じではありません。メーカーによって、採用している足形が違います。人種による足形の違いや、各個人によっても少しずつ足形が違います。また、同じメーカーでもモデルによって、足形が違う場合もあります。
 また、対象とするユーザーによって、競技用、レクレーション用などに分かれている場合もあります。目的別の区分は、スキー板ほどには気にする必要がないでしょう。
 上達を目的とするならば、フロントバックルの靴がお薦めです。リアバックルは、履きやすいのですが、靴の中で足が動いてしまう場合が多いようです。

  1.  サイズは、普段履いている靴と同じか、一サイズ大きい程度が標準です。
  2.  とにかく、履いてみることが重要です。履いてバックルを全て締めます。このとき、指付近以外の足全体がぎゅっと締め付けられる感触があることが必要です。指の付近は、若干余裕があったほうが窮屈な思いをせずに済みます。
  3.  スキー靴を履いている方の足を後ろに引いて、アキレス腱を伸ばす運動をしてみます。このとき、かかとが 5mm 以上浮くようなら、大きすぎるか、足にあっていないか、バックルの締め付けが足りないかです。このことは大事ですので、かかとが浮かないことを良く確認します。
  4.  靴の中には、チューイングガムのようなものが入っており、しばらくすると足になじんできます。このとき、靴の特定の部分が当たって、痛くないかどうか、確かめます。
  5.  もう一つ気をつけたいのは、くるぶしが靴と合っているかどうかです。多くのスキー靴は、くるぶしの部分をへこませて成型しています。このへこみ部分が自分のくるぶしと合っているかどうか確認してください。
  6.  ふくらはぎが太くてバックルが締められない、どの靴も特定の場所が当たって痛い、幅が狭い広いなど、どうしても自分の足に合わない場合は、店員さんに相談してみてください。確かな商品知識と技術を持った店員なら、あなたの足にあったスキー靴を探し出してくれるか、スキー靴のチューニングについて相談に乗ってくれるはずです。スキー靴は、多くの場合、バックル位置の変更、当たって痛い部分にへこみを作って逃がすなどの改造が出来ます。

ソフトブーツ

 2001年冬、スキーブーツがそろそろ寿命なのを機に最近出てきたソフトブーツというのを買ってみました。スノーボードのブーツのような軟らかい素材を多用したスキーブーツです。今まで使用していたのが、アキレス腱がガッチリ締め込まれるタイプでしたので、ホールド性の悪さは不安だったのですが、もうコブをかっ飛ぶ事もないだろうと、試してみる事にしました。
 たしかにホールドは悪く、急斜面でテールを跳ね上げるとかかとがだいぶ浮きます。しかし、スキー板が意外に思い通りになり、膝までの新雪でもスキーを雪に取られる事はありませんでした。カーボン繊維を使った返りの速いジャジャ馬のような板には良く合います。素材の柔らかさでスキー板の振動が適度に吸収される印象を受けます。スキーはそれなりにバラけるのですが、10〜15cmも間隔を開けておけば重なることはない程度です。検定を受ける人には問題でしょうが、お気楽派にはお勧めできます。スキー板が非常に軽く感じます。
 ソフトブーツの最大の利点は、軽さ、足入れの良さと、緩めなくても歩行に苦労しないところでしょうか。細かいことを書き出したらキリがありませんが、アルペン用スキーブーツもやっとここまで来たという感慨があります。

ブランドなど

 つたない経験から少し。
 コントロールしやすいという点では、ラングが一番。かかとのホールド、前後バランスが足裏にダイレクトに伝わる感覚は、他のブーツでは味わえないです。横幅が狭く、足の形を選びます。
 ロシニョールも横幅が狭いです。ホールド感はラングに劣ります。
 ふくらはぎの太い人、太っている方の第一選択は、ノルディカあるいは、ヘッドでしょう。特にヘッドは、最終的にこれしか選べなかったということも多々あります。ソフトブーツも中がゆったりしているので、太っている方に適性があります。

シーズンオフのお手入れ
  1.  スキー板は、エッジにさびを発生させないこと。これが、最低限かつ重要です。スキー場では、雪の管理のため、塩をまくことがあります。そのため、そのまま放っておくと、エッジがさびてしまいます。エッジのさびは、滑っているときに雪がこびりつき、スピードが落ちるばかりではなく、ターンもしづらくなります。保管するときは、まず、濡れた雑巾などで、板を良く拭いて、汚れや塩分を落とします。良く乾かした後、CRC556 など錆止め効果のある潤滑剤を、ティッシュペーパに吹き付け、これで、エッジを拭いておきます。拭いた後は、エッジにさわらないようにしましょう。
     なお、さびた場合、ヤスリなどで落とすことも出来ますが、エッジのチューニングを必要としますので、道具とテクニックが必要です。
  2.  保管場所は、ほこりの少ない涼しい湿気の少ないところが望ましいです。また、板に力が加わらないような置き方をしてください。
  3.  ビンディングは、解放の調整値を最弱にしておいた方が、好ましいです。このとき、もとの数値をどこかに控えておきましょう。板に書いておくというのも、良いアイデアだと思います。
  4.  滑走面に傷が多く、自分で補修できないようでしたら、スキーショップへチューニングを依頼するのも、良いと思います。チューニング費用は、数千円からです。スキー板の値段によっては、同等か、板より高くなる場合もあります。
  5.  スキー靴は、良く乾かして、バックルを全て締めた状態で保管しておきます。なお、スキー靴に使われているプラスチックは、加水分解を起こして、6年ほどで、壊れてしまいます。乾かすのはこの加水分解を抑えるため。古い靴は、スキーに行く前に、良く点検しておきましょう。また、バックルを締めるのは型崩れを防ぐためです。締めておかないと、翌シーズンにバックルが締めにくくなる事はよく遭遇する現象です。
ポンチョ、カッパなどの雨具

 上越などのスキー場では、真冬といえども雨に降られる可能性があります。スキーウエアにも一応の防水加工はされていますが、雨具ではないので万全ではありません。ウエアが濡れるような天候では、ポンチョを着るとなかなか快適です。
 雨具などは、登山用具のお店で、カラフルなものを扱っています。使用した限りでは、ゴアテックスのものが高いけどお薦めです。他の防水性の新素材などとは格が違うと思うぐらい、ダントツの防水性と快適性があります。豪雨の中をバイクで 1 時間走っても、衣類が濡れず、湿度を感じず、この性能が数年間持続すると表現すれば、わかる人にはわかってもらえるでしょうか。なお、ゴアテックスは通気性に優れています。
 スキー場などで売られている、ポンチョなども意外と暖かく、コンパクトで、雨具としての効果もあります。

帽子

 帽子は、かぶることを強くお薦めします。理由は、転倒時の頭部の衝撃緩和です。スキー場の多くは、病院から離れた山間部が多いので、頭部のダメージは、命取りになりかねません。

防寒対策

寒さはウインタースポーツの魅力を半減します。いくつか防寒のコツを

1. 隙間から暖気が逃げる
 要は、隙間を作らないことです。頭のてっぺんからつま先に至るまで、どこかで暖気が逃げて体が冷えると、そこから寒さが血流に乗って全身に回ります。寒かったら、全身の装備を見直すことが必要です。

2. 指先がかじかむのを防止するには、ひじや太股、すねの防寒が大切
 指先を暖めているのは血流です。この血流が、途中で温度低下を起こしていては指先は冷たくなります。つい厚い靴下や手袋に走りがちですが、それとともに手首、足首までの保温を確保します。これには、スポーツ用品店などで売られている防寒下着が一番です。防寒下着は、高価ですがセーター1枚分の保温効果は充分にあります。
 また、肩を締め付けられているときにも、手の指がかじかみやすいです。血の流れを阻害するからだと思います。サスペンダーを少し緩める、ザックを背負っているなら、これを降ろすなどのちょっとした工夫で、緩和することもあります。

救急品

 どこのスキー場へ行くにしても、消毒薬、ガーゼ付絆創膏、湿布薬、風邪薬ぐらいは持参したいです。ガーゼ付絆創膏は、スキーウエアのポケットに入れておきましょう。

スコップ

 車が雪でスタックした時、スコップがあるとないとでは、天国と地獄の差があるなあ。雪遊びをするときも、必需品ですね。

軍手、薄手の布の手袋(白手袋)

 スキーの出し入れや手入れのとき、エッジなどで指を傷つけることがあります。チェーンを装着するときもあった方がよいです。チェーン装着では濡れますので、何枚か持っていくと良いと思います。

つなぎ型の作業服

 自動車整備士が、着ているあれです。チェーンを付けるとき、必ず衣服が汚れます。それで、これを着てから作業するわけ。防寒にもなりますし、便利です。
 ちなみにチェーンの取り付け方ですが、ジャッキアップなどせずに、チェーンをタイヤの上からかぶせて、タイヤの裏に手をいれて,金具を締めてしまう方法が、速くて楽です。こんな時、つなぎ服を着ていれば、躊躇無く作業が出来ます。FFでしたら、このとき、ハンドルを右か左にいっぱいに切っておくと、タイヤの裏に簡単に手が届きます。

スキー向きのクルマ

 4WD+スタッドレスタイヤがベストでしょう。これでしたら、チェーンを使う必要は、まず生じないと思います。但し、チェーンは、スタックしたときの用心に持っていくことが必要です。車高はある程度高いほうが良いのですが、スキー場へ行くだけなら、普通の乗用車タイプでもまず問題ありません。むしろ、関東地方から、出かけるとなると高速道路を走ることになりますので、高速道路での操縦安定性や乗り心地も考えておくべきでしょう。
 アンダーガードはあったほうが良いと思います。ほとんどの車種でオプション設定されています。
 4WDの場合、特に気をつけたいのは、下り坂のスピードの出し過ぎです。登りの時よりも速度を落として慎重に下りましょう。また、4輪ドリフトに陥り易いなど、4WD 特有の扱いにくさが幾つかあります。公道では、滑らせないことが、運転の基本になります。スキー場に行く途中で、路肩に転落したりしている車のほとんどは他県ナンバーの4WDです。性能への誤解がスキー旅行を台無しにします。

 車選びの際は、エンジンや下回りのレイアウトもチェックしておきたいです。オルタネータ(発電機)などの補機が、エンジンの下のほうに付いている車は、水をかぶったときや、雪道での氷着などで、発電力の低下を起こす可能性があります。また、正面から下を覗いたときに、オイルパンが突出してみえる車も、わだちなどで腹を擦ったときに損傷するおそれがあります。アンダーガードでカバーできればよいのですが、オイルパンをカバーしないなど形状に問題があるアンダーガードもあります。アンダーガードの形状も合わせて確認しておきましょう。
 ブレーキパイプの配管も深いわだちなどで地面と接触しにくい位置にあるか、チェックしましょう。

 タイヤと車体とのクリアランスもチェックしておきたいです。クリアランスの狭い車では、チェーンが装着しにくく、チェーンを装着したとき、車体に当たったりしますので、装着するチェーンを慎重に選択する必要があります。こうした問題のある車は、スポーツタイプのFRに多いです。

 4WDの次候補を上げるとすれば、LSD 付きの FF + スタッドレスの組み合わせです。登る力は、4WD に近いものがありますが、チェーンは必携です。LSD の威力はかなりのものがあります。LSD が付いていないと、ちょっとした坂でも、スリップし登れないことがあります。もちろん、LSD 無しでも、それなりのテクニックがあれば登れるのですが、雪やアイスバーンに慣れていないと難しいですね。
 また、FF で、気をつけたいのはフットブレーキの使い方です。最近は、アンチロックブレーキシステムを搭載した車種が多いですが、そうでない場合、FF では、ブレーキ操作を慎重に行う必要があります。普通の雪道で、ブレーキを強く踏んだ場合、前輪はエンジンと接続されていますのでロックしにくいですが、後輪は、あっという間にロックします。車は、後輪がロックするとスピンに陥ります。ですから、FF の場合は、車間を保ち、減速するときはエンジンブレーキを効かせてフットブレーキは補助的に使うぐらいのつもりで使用します。特に下り坂でのフットブレーキは、慎重に行います。必然的に、シフトダウン、エンジンブレーキを多用することになります。
 ノーマルタイヤにチェーンを掛けているときは、後輪は更に滑り易くなっていますので(というより、ほとんどグリップしない)、フットブレーキの使い方は、さらに慎重さが必要となります。

チェーンとスタッドレスタイヤ

 私は、安いはしご型の鉄製のチェーンしか買ったことがないです。ノーマルタイヤでスキーに行ったのは、数回しかないです。雪道用タイヤですと、チェーンを使う必要があるのは、ごく限られた状況の時だけですから、高価なチェーンを買う気が起きないというのが本音です。4WD+スタッドレスなら、純粋に脱出用です。
 チェーンは、様々な種類のモノがあり、取り付け易さや性能を競っています。しかしながら、高価なチェーンの多くは、取り付け方法が特殊で、説明書を見ながらでないと、取り付けることが出来ません。オーナーが自ら一人で取り付けるならそれでも良いのですが、誰も手伝えないという事態が生じます。また、現場での修理が出来ない形状のモノも多いです。チェーン選択の際はこうした点も良く確認されることをお薦めします。

 最も簡単にチェーンを装着する方法の一つを御紹介します。この方法なら、安いチェーンを、素早く装着できます。
 タイヤの裏に手をいれて,金具を締めてしまう方法

 チェーンは消耗品です。雪の無いところを走行しますと、100km 程度の距離で切れてしまいます。これは、ゴム製のチェーンでも同様です。シーズンに中に何度かスキーに行くつもりであればチェーンの使用は不経済です。道路は、雪があったり無かったりしますから、装着も面倒です。高価なゴム製チェーンの 2〜3 倍程度の価格で、スタッドレスタイヤが購入できますので、こちらのほうが安全快適です。
 スタッドレスタイヤは、メーカーや銘柄によって性能に差があります。氷上性能に重点をおいたもの、雪道性能はそこそこだが、高速での安定性が良いものなどといった違いもあります。私の使った中ではブリジストンのブリザックがベストです。
 なお、最近のスタッドレスタイヤは氷上性能に重点が置かれ、雨天などでの急ブレーキでは、予想外に制動距離が伸びる場合があります。濡れたアスファルトなどは、ノーマルタイヤのようには停止できませんので、かなり要注意だと個人的には思います。

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