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ケルン、ベルリン、ライプチッヒ、フランクフルト

 2009年8月29〜9月10日まで、ドイツに行ってきました。のんびりと各都市を回りたかったので、ツアーではなく個人で手配しました。
 フランクフルトへ降り立ち、 (ICE:都市間特急) -ケルン3泊-(飛行機)-ベルリン4泊-(ICE)-ライプチッヒ2泊(イエナへ小旅行)-(ICE)-フランクフルト2泊と回ってきました。ジャーマンレイルパスを使い、列車の旅を楽しみました。

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2009年8月30日 ドイツ ケルン  ライン川河畔からケルン大聖堂尖塔

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ビールのメニュー

2009年8月29日(土)〜9月1日(火) ケルン

 ルフトハンザでフランクフルトへ。B-747 はエコノミーが狭く、えらく窮屈な思いをしました。成田で 5 万円弱でビジネスクラスへの変更が可能と言われましたが、お誘いに乗るべきだったかもしれません。
 フランクフルトから、都市間特急 ICE (ドイツ語読みだとイーツェーと発音)に乗り、ケルンへ行きました。
 29日の土曜日は、サッカーの試合があったとかで、ケルン市内は騒然としていました。ホテルの近くでも、ビール瓶の破片が路上に散乱し、日もまだ高いのに街中には酔っ払った若者があふれ、日曜日の朝まで騒ぎが続いていました。この様子を見ると、ちょっとドイツ人に対する見方が変わります。勤勉の代名詞とフーリガンと、この両極端のいずれもドイツ人なんでしょう。
 ケルンで回ったのは、ケルン大聖堂、ルートヴィッヒ美術館、ボンに移動してベートーベンの生家、ミュンスター寺院、ミュンスター広場(昼食)、そしてデュッセルドルフ といったところ。

ドイツといえば、まずはビール

 ドイツで飲み物と言えば、ビール! 何と言っても安い。水(ミネラルウォーター)、ソフトドリンク、ワインよりも安い。店で頼むと、右のメニューのような価格ですが、KIOSK というコンビニストアで買うと、中瓶が1ユーロぐらいです。街中では、この瓶をラッパ飲みする若者もよく見かけます。
 もちろん、おいしい。ドイツでビールを飲むと、日本のビールは苦みばかりが先走っている気がする。ドイツから日本に輸入されるビールも、当地で飲むビールより格段に味が落ちる気がする。
 やっぱり、ドイツで飲むビールが一番おいしい。
 右のメニューは、ケルン市内で最初に入ったレストランのメニューです。一番上のケルッシュというのが、ご当地ケルンのビールです。ケルッシュとは、「ケルンの」という意味です。Gaffel というのは。ブランド、メーカー名でしょう。Alkoholfrei というのは、ノンアルコールの意味。
 このメニューのお店は、ケルンのバルバロッサプラッツの一角にあるエスニックなレストランです。

 ビールには、他の飲み物で割ったモノがあります。オレンジジュース、レモン水、コーラなどのビール割りと呼べるような飲み物です。これが、「ビール」のメニューの中に平然と並んでいます。下の白いメニューですと、RADLERがレモンレモネード割り、ALSTERも確か何かで割っているはず。 KOLSCH-COLA は、コーラ割りでしょうね。その他、ショップオリジナルと称し、バナナ、マンゴー、キルシュ、イチゴとありとあらゆるジュース類で割っているお店もあります。これらは、アルコールが通常のビールの半分ぐらいで、苦みも少なく飲みやすいです。聞いたところによれば、最近は苦いのが苦手な若者が多く、若い人たちにこれらはウケているのだそうです。
 問題なのは、銘柄を知っていないとこれらの区別が付かない場合があることです。
 昼飯の時、軽い飲み物としてならこれらも良いのでしょうが、ドイツビールを堪能するぞと意気込んでいるときに、ジュースで割ったようなビールが出てきたら、ちょっと興ざめします。
 ドイツには、いろいろなビールがあり、今回の旅ではその一部だけですが、楽しめました。
 このメニューの店は、ボンのミュンスター広場の一角にあり、立地条件が良いこともあり、値段が高めです。
 ところで、下の画像の赤いベルリナーヴァイセは、まるでジュースです。ベルリナーキンドルというベルリンの地ビールメーカーの製品です。イチゴ味とかで甘いし子供の絵まで描いてあって、笑うしかないです。画像を撮る前に、とりあえず「ぐいっ」とやってしまいます。そんなわけで、全て「飲みかけ」です。

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ケルシュ

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ベルリンだからベルリナー

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ジュース系? これはRADLER ↑

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ケルシュ

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エルディンガー白ビール

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赤いは、ベルリナーヴァイセ↑

8月31日 ケルン大聖堂、コンサート、ルートヴィッヒ美術館

ケルンといえば、ケルン大聖堂

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P1000445s.jpg (81398 バイト) 何は、ともかくとして、ケルン大聖堂。世界遺産にも指定されている世界最大のゴシック建築です。この大きさの感動を味わいたいならば、ケルンへ入るには、是非とも列車をお勧めしたいです。ケルン中央駅から見上げるケルン大聖堂は異様に大きく見えます。反対側の広場から見ると、これほどの感動は得られません。というのも、ケルン中央駅は、一段低い場所にあるからなのですが、ケルン大聖堂の初見はケルン駅前がベストです。
  ケルン大聖堂の中を見学する時間帯は、日曜日の午前10時ちょっと前というのが、お勧めの一つだと思います。日曜礼拝の直前です。日曜礼拝は、荘厳なパイプオルガンで始まるので、これを聴く事が出来ます。ホールが大きいので、ここに響くパイプオルガンの音色は圧巻です。腹に響きます。とても良い音です。これが、ホールが狭いと妙に反響し合ってキンキンな音になってしまいます。ホールとパイプオルガンのバランスがよいですね。
 右の画像は、大聖堂の尖塔の上から見た反対側の塔とケルンの町並みです。この尖塔に昇るのは、体力とめまいと高所の恐怖を覚悟すべきでしょう。どこの尖塔もそうなのですが、こういう尖塔に昇る階段は、ぐるぐると何周も螺旋階段を昇らされます。ケルン大聖堂の尖塔は、157m あるので、ちょっとした登山並み。ぐるぐる回って目が回ります。この旅でもいくつか尖塔に昇りましたが、ケルン大聖堂が一番きつかったです。上から見る景色は、気持ちよいですが、周囲の装飾と隣の塔とに邪魔されて、大きく視界が開けていません。万人向けのアトラクションではないです。
 尖塔に昇るには、上の画像の大聖堂の手前にある階段を降りていきます。黄色いドアがあるのが見えると思いますが、これは入り口ホールへのエレベーターです。この入り口は、建築博物館の入り口も兼ねています。チケットブースは共通なので、ドームに登りたいと行き先を告げる必要があります。

日曜の無料コンサート

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コンサートホール

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駐車場となっている道路
 市内の路地裏は、道路に駐車区画が表示されており、駐車場と
なっているようです。こういう光景がいたるところで見られます。

 ケルン滞在中の演奏会チケットが入手できるかなと思いケルナーフィルハーモニーに行ってみたら、チケットを持たずに皆さんホールに入っています。何気について行ってみたら、無料コンサートをやっていました。1時間ぐらいのプログラムを、11時から16時ぐらいまでやっていて、プログラムごとに出たり入ったりして、好みのプログラムを選んで聴くことが出来ます。ワーグナーのジークフリート牧歌 WWV103、ウィドマンのオーボエ協奏曲(現代曲)、ブラームスのクラリネット五重奏 op.115 を楽しみました。特にブラームスが良かったです。小編成で息があっていました。
 毎日曜日にこうした催しをやっているかどうかは不明ですが、音楽が好きならば寄ってみて、確認してくるのも良いかと思います。クラシックといえば、ドイツは本場ですから、それなりのクオリティが楽しめます。
 画像は、コンサートホールの様子です。オーケストラが入場してきているところです。舞台の裏手にも席があり、ぐるっと取り囲むような構成になっています。

 コンサート後に、ルートヴィッヒ美術館で現代美術を見ました。

 その後、フリューアムドームというケルン大聖堂裏の居酒屋でビールを飲見ましたが、この店は、旅行案内書「地球の歩き方」でケルンで紹介されているたった二軒のレストランのうちのひとつです。こういう場合、たいていは日本人であふれかえっていたりするのですが、今回は、まったく日本人に会いませんでした。でも、店員が妙に日本人慣れしています。「こんにちは」、「ありがとう」、「乾杯」、など愛想がよかったです。

8月31日
 ボンへ行き、ベートーベンの生家、ミュンスター寺院、ミュンスター広場(昼食)、で、時間が余ったのでデュッセルドルフへ行きました。デュッセルドルフは、ドイツ国内で最も日本人駐在員が多い場所なんだそうで、インマーマン通りを歩いていると日本語の看板が目立ち、日本にいるようにさえ錯覚します。

 ケルンで宿泊したのは、AMBASADOR というホテルです。 BARBAROSSAPLATZ にありますが、ケルンの主要観光地がケルン中央駅に集中していることを考えると、ケルン中央駅から地下鉄で確か 4 駅、歩くと約 3km と少し遠いです。ホテルそのものとしては、日本で言えばビジネスホテルクラスの上ぐらいでしょうかね。今回はホテル代をケチっているので、どうのこうのというレベルの話じゃありませんが、寝に帰る、多少書き物をする程度であれば充分です。部屋もきれいです。朝食はおいしく、料金は、ツインで約 80 ユーロと安く、良いホテルです。    http://www.ambassador.de/en/index.php

インターネット接続

 こちらでは、ホテルのインターネット接続は基本的に有料で、かなり高額です。支払いは、フロントでバウチャーを購入するか、あるいはオンラインでクレジットカード決済が可能ですが、オンラインはセキュリティ警告が出るので怖いです。下記は、AMBASADOR ホテルの料金です。

1 Stunde/hour/ = 4,00 Euro、3 Stunden/hours = 8,00 Euro、
24 Stunden/hours = 12,00 Euro、1 Woche/week = 49,00 Euro

 ライプチッヒのホテルは、この2倍ぐらいの金額でした。ベルリンのホテルは、ロビーでは無料で、かつこの電波が微弱ながらも、部屋に届いていましたが、おそらくある伝送量で切れるようにセットしてあるのでしょう。100MB 超の大きなファイルを落とすことは出来ませんでした。概して、ホテルでの接続環境は、日本よりも良くないといえると思います。
 なお、市内には、HotSpot の接続が出来る場所がいくつかあります。これらは、日本の業者とも提携しているので、この方法で接続も可能です。

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ライン川河畔 ケルン中央駅横に架かる鉄橋

2009年9月1日〜9月5日 ベルリン

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クマがぐるりと囲んでいるのを展開したのが下の画像

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ベルリンのマスコット クマさん大集合 (クリックで大きな画像を御覧になれます。
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9/1 ケルンから飛行機で移動。カイザーウイルヘルム教会、ジーゲスゾイレ、ブランデンブルグ門、ドイツ国会議事堂 

 ケルンからベルリンまで、ICE で移動というのも魅力たっぷりでしたが時間がかかりすぎるので、飛行機で移動しました。空港から、Zoo駅までバスで移動。そして、そのまま 200m ほど歩いてホテルへ。ホテルは、Boulevard です。 http://hotel-boulevard-berlin.h-rzn.com/
P1000522s.jpg (96708 バイト) 朝食は、ビュッフェスタイルで、ケルンの時とあまり変わりありませんが、少しホテルが大きいだけに品数が増えている気がします。ヨーグルト類は、ケルンの方が良かったかなあ。まあ、その程度。 このホテルのロビーは最上階にあり、またその横がレストランになっています。カイザーウイルヘルム教会が至近で景色がよいので、気持ちがよいです。

P1000526s.jpg (76707 バイト) 右の画像は、昼食代わりに食べたのがカリーブルスト、カレー風味のソーセージという意味で、ベルリンの名物だそうですが、御覧の通り焼いたソーセージにカレー粉をかけて、その上からケチャップをかけた(だけの)食べ物です。注文の際にパンを付けることも出来ます。味は想像通りと言えるかもしれませんが、意外においしいのです。それほど辛くありません。

カイザーウィルヘルム教会
 カイザーウィルヘルム教会は、第二次世界大戦で屋根が破壊したまま保存されている教会です。現在、教会としては使われておらず、原爆ドームのような記念碑的に保存されています。しかしながら、その異様に大きい屋根は、見る人を釘付けにする魅力があります。内部の天井、壁の装飾は一見の価値有り。
 左の画像は、その横に建つ新教会の内部です。青色のガラスレンガで組み立てられており、内部が御覧の通り幻想的な雰囲気です。

カイザーウィルヘルム教会前の広場
 ドイツの高いビルの上には、トレードマークやロゴの看板がくるくる回っているのを良く目にします。画像のベンツマークもくるくる回っています。おそらく直径 10m ぐらいあるだろうと思います。日本では台風やら何やらで、強度的に問題が出てくるのだろうと思いますので、こういうのはあまり見かけませんので、ちょっと気になります。
 P1000527s.jpg (44564 バイト)手前の低いビルには、各種ショップや MövenPick というレストランが入っています。öは、oウムラウトです。 MövenPick は、ベルリン近郊にあるチェーン店のようですが、お勧めだと思います。料理がおいしいことはいうまでもありませんが、メニューがわかりやすく値段も高くなく、量も過度に多くないです。このブランドのアイスクリームはあちこちで見かけますが、レストランはそれほど多くないようです。ここ以外では、ポツダム駅近くでみかけました。この周囲には、カリーブルストをはじめとして、土産物屋さんなどの屋台が軒を並べています。また、この周辺には大型デパート、レストランも多いです。

P1000528s.jpg (62117 バイト)1ユーロショップ
 カイザーウィルヘルム教会横のブダペスター通り沿いにある1ユーロショップ。百均のドイツ版というところでしょうか。日本の百均と同様に、これがたったの1ユーロ?という商品が所狭しと置かれていました。ほとんど中国製?と思ったら、国内、昔の東欧圏製のものがあります。1ユーロショップに限りませんが、こちらには、「日本ではあり得ない色使い、デザインもの」が多数ありますので、センス良く選べるならば、ちょっとしたおみやげにはよいかもしれません。

ジーゲスゾイレ(戦勝記念塔)
 カイザーウィルヘルム教会から、バスにでも乗れば良かったのでしょうが、切符やら停留所の探索やらが面倒くさくなったので歩いてしまいました。但し、歩くには距離がありすぎて、途中で後悔しました。しかしながら、歩けば途中で様々な発見もあるわけで、無駄になるわけではありません。今回も、ちょっと珍しいカメラを売っているお店を見つけ、これは後日購入しました。ジーゲスゾイレは、上の方に画像をあげておきましたが、小さく見えるかもしれませんが巨大な塔です。この塔はロータリーの中心にあり、横断歩道がないし車が途切れる事もないので、どうやって行ったらよいかわかりませんでした。周囲をよく観察してみると、地下道があるんです。全部で4カ所の入り口がありますがわかりにくいです。
 それで、例によって金色の像の下の展望台まで登れます。ケルン大聖堂ほどではないですが、ぐるぐると螺旋階段が内部にあります。細長い塔の上ですので、恐怖感があります。展望台からは、ジーゲスゾイレからブランデンブルグ門までまっすぐに道路が延びていることがわかります。距離は 2km 弱。バスの路線があるようですが、待っている間に歩けてしまいそうな気がしたので、歩いてしまいました。
 個人旅行っていうのは、こうやって1日の歩数がどんどん延びていってしまいます。結果的に本日の歩数は 2 万歩を超えました。このペースで毎日は歩けません。

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ジーゲスゾイレ

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 ジーゲスゾイレからブランデンブルグ門

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ブランデンブルグ門

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ドイツ国会議事堂

ブランデンブルグ門
 これを見たくてベルリンに来たようなものですが、実際に見てみると、それほど大きな感慨はなかった。期待が大きすぎたのかもしれない。でも、ブランデンブルグという名前は、ブランデンブルグ辺境伯に献呈されたバッハのブランデンブルグ協奏曲というように数多くの名を残し、この門自体も、ナポレオンの時代から様々な出来事の舞台、東西分断の象徴となったことを考えると、壮大な歴史ドラマの場であることを感じます。ちなみに、バッハのブランデンブルグ協奏曲は、私の大好きな曲です。P1000574s.jpg (46823 バイト)
 ところで、ブランデンブルグ門に行かれるのでしたら、午前中が良いでしょう。午後ですと、ビクトリア像が、後光が差して美しいと感じられるかもしれませんが、この画像のように逆光になって見づらいです。門は、ほぼ東を向いて建っています。この通りを東に 2 kmほどまっすぐ行くとベルリン大聖堂、数多くの博物館があります。

ドイツ国会議事堂
 ブランデンブルグ門から北に 500m ほど行ったところにドイツ国会議事堂があります。この建物の屋上に透明のドームがあり、そこから景色が眺められるので、観光名所になっています。入り口に人の列が見えると思いますが、この列がドームに行く順番を待っている人たちです。これぐらいで、20 分ぐらい待ちました。時間がかかるのは、セキュリティチェックがかなり厳しいからであると思われます。持ち物の X線装置での検査、金属探知機はもちろんのこと、一人一人、様々な質問をされます。
 ドームからは、ベルリン市内をほぼ一望できます。ドームは、22時までオープンしていますので、夜景を楽しむのも良いかと思います。

ピザ?
 この日の夕食は、サヴィニープラッツ付近のイタリア料理店で、ベルリナービールとピザ、スパゲッティを注文しました。ハムの載ったピザを注文して出てきたのが、巨大なパイ包み焼きのようなものでした。ピザの上にハムを載せ、半分に折り重ねて閉じて蒸し焼きにしています。画像は、そのてっぺんに穴を開けて、中のハムが見えるようにしたところです。中にスープが少し入っており、おいしかったです。皿の直径は、30cm ぐらいですかね。ボリュームがあり、一人で食べ切るには限界的な大きさでした。こちらのピザは、なかなかおいしいです。おそらくチーズが良いのと、本場イタリアが近いとかいろいろ理由があるかと思います。

9/2 チェックポイントチャーリー、壁の博物館、ポツダムプラッツ、ソニーセンター、絵画館

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チェックポイントチャーリ 国境検問所

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壁の一部

チェックポイントチャーリー(東西ベルリン間にあった国境検問所)
 冷戦時代にあった国境検問所のひとつですが、東西ベルリン分断の象徴として、残されています。といっても、この建物は当時のものではなくて、当時の建物は別の博物館で保存されています。
 若い方には過去のことかもしれませんが、ベルリンの壁にまつわる多くの出来事は、私たちの青春時代には現在進行形だったわけで、こういったものが遺物になることには、感慨深いというか感極まるものがあります。
 チェックポイントチャーリー博物館というのがあります。ベルリンの壁にまつわる悲喜こもる歴史を展示してあります。正直な話、言葉も出ません。ものすごいです。もし機会があれば、ぜひ、ご覧になってください。
 ところで、見学した日も、数十人の生徒と思える集団を相手に、学芸員と思える方が熱心に説明をしていらっしゃいました。おそらく、高校か中学の授業の一環として来ているのではないかと思います。こうした光景は美術館などでも数多く目にしましたが、私が知らないだけかも知れませんが、日本では滅多に見られないです。教育の一環として、その道の専門家である学芸員の方がきちんと話をすることは、とても大事だと思います。学校の先生は万能選手であって専門家ではない事が多い。
 ところで、チェックポイントチャーリー博物館は、日本で発行されているガイドブックには、「壁(の)博物館」と表記されています。博物館の名称もチエックポイントチャーリー博物館なわけだし、わざわざ「壁」などと意訳せず、そのままのほうが良いと思います。
 若い人には、チェックポイントチャーリーで通じないかなあ。ちなみに、ここの博物館の日本語パンフレットは、校正してあげたいレベルの日本語です。

 ここから、ポツダム広場へ歩いていく途中に「壁」が残っている場所があります。非常に薄くて、急造した感じの粗雑な作りでした。

 ソニーセンターを通り抜け、ベルリンフィルハーモニカの横を通って、絵画館へ。一部屋ほとんど全部ピカソの名作ぞろいとか、ヨーロッパの美術を知るには、ヨーロッパの美術館だなと得心するだけのものがあります。
 基本的に絵画は、写真の発明前後で大きく変化しているように思えます。写真発明以前では、情報伝達の側面があり、きわめて写実的な絵画が多く見られます。特に肖像画、風景画はその最たるものと思います。写真発明後は情報伝達は写真にかなわないので、芸術的な側面が強く出てきます。ルノワール、セザンヌ、ゴッホあたりでしょうか。この時期に、浮世絵のようなデフォルメされた描写が広く受け入れられたのも、写真発明後という時代背景があったからでしょう。その延長線上にピカソはいるのでしょうが、写真がどうのこうのということを超越したものを感じますね。何かをあらわそうとするときに、それを示す象徴的なものを描いて表現するというように私には見えます。心の中に映った表現。今までにないほど数多くのピカソを見て、少しピカソがわかりかけてきた気がしました。
 それにしても、大量の絵画です。洪水に溺れるような感さえします。

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ベルリンフィルハーモニカ(左)とソニーセンター(右)

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ポツダマープラッツ アルカーデン ショッピングアーケード街

9/3 (ポツダムへ移動) サンスーシ宮殿、新宮殿 (ベルリン市内へ移動) ベルリン大聖堂

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サンスーシ宮殿を中庭から眺めたところ

 ポツダム (≠ ベルリン市内のポツダム広場)
 ポツダムには、プロイセン皇帝フリードリッヒ二世の夏の離宮であるサンスーシ宮殿があります。夏の離宮という言葉で思い出されるのは、ウィーンにあるシェーンブルン宮殿ですが、フリードリッヒ二世当時のシェーンブルン宮殿の主は、オーストリアの国母マリアテレジアでした。この二人はオーストリア継承戦争、7年戦争と何度か戦争をしています。犬猿の仲、宿敵どうしと表現できますでしょうか。
 この宮殿には、大王が使ったフルートが展示されています。一方、ベルリン市内の旧ナショナルギャラリーにアドルフ メンツェルが描いたフリードリッヒ大王がフルートを演奏している演奏会の絵があります。この絵の背景については、参考書(中野京子著 「名画で読み解くハプスブルグ家12の物語」 光文社新書)に詳しい記述がありますが、大王に敬意を表して男性客はすべて立っているのが描かれています。この絵は、サンスーシ宮殿に置いてこそ価値がわかるような気がしますが、残念ながら、ご覧になるには博物館島の旧ナショナルギャラリーまで足を運ぶ必要があります。
 さて、サンスーシ宮殿ですが、シェーンブルンと比較すると、建物が小さく野性的な印象を受けます。おそらく、ここを訪れた方の多くは新宮殿も御覧になると思いますが、チケットの購入方法に御注意ください。ガイドブックに書かれている金額、入場できる建物の説明が異なっている可能性があります。
 サンスーシ宮殿から新宮殿までは、約 2.5km あります。まっすぐの道で新宮殿が見えていますがなかなかたどり着けません。この道沿いは森がそのままの形で残されており、シェーンブルンのようにすべて作りこまれている庭とは対照的です。

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新宮殿

 サンスーシ宮殿には日本語音声ガイドがありますが、新宮殿のほうは無いので、英語を選択しました。おそらく、日本人海外ツアーでは新宮殿まで行かないので、需要が無いと思われているのでしょうか。
 新宮殿の貝殻が壁一面に貼られた洞窟の間は、海の魔物などが表現されて、かなりおどろおどろしい印象です。この当時の流行なのでしょうか。ほぼ同じ時期に建てられたノイシュバインシュタイン城の中とも通じるものを感じます。ノイシュバンシュタイン城は外見は大変美しいのですが、室内はワーグナーの楽劇で出てくる神話の世界を再現した部屋が随所にあり、不気味ささえ感じます。ちなみにノイシュバンシュタイン城に行かれる際は、ニーベルングの指輪など神話を扱ったワーグナーの楽劇のストーリをさらっておくと楽しみが倍増すると思います。
 さて、ポツダムに話を戻します。新宮殿まで来られたら、帰りはバスではなく、ポツダム宮殿駅まで歩かれるのも良いかと思います。ガイドブックでは、サンスーシ宮殿までも、バスでの移動が示されていますが、バスはかなり遠回りをしますので、健脚の方でしたら歩く選択肢もあります。
 サンスーシ宮殿のあるポツダムは、ベルリン市内のポツダム広場とは違います。念のため。

ベルリン大聖堂
ドイツの首都にあるだけあって、豪華。特にドームの中心から見上げる天井壁画は、幻想的です。
例によってドームの上に登りました。順路は右へ行って左へ行ってと迷路のようです。帰路に棺のある部屋を通ります。

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ベルリン大聖堂のドームを見上げたところ

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ベルリン大聖堂

9/4 博物館の島で、ペルガモン博物館、旧ナショナルギャラリー、旧博物館

ペルガモン博物館
 もし、時間が無くて、博物館島のうち、どれか一つの博物館しか見られないとしたら、選ぶべきはペルガモン博物館でしょう。ペルガモン神殿、エジプト、イスラムの市場通りをそっくり持ってきてしまった、我々が持っている博物館という概念を超越した展示がそこにあります。日本語の音声ガイドがおいてあります。まずは音声ガイドのショートコースに沿って 30 分ほどざっと流して、興味がある場所で詳しいガイドを聞くことをお勧めします。音声ガイドの詳細モードは、一般見学者にとっては長すぎるくらいに詳しい解説を聴くことが出来ます。圧巻は、イシュタール門と市場通りでしょう。これも、まずはガイドに沿って歩くのが良いと思います。

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青色が鮮やかなイシュタール門

旧ナショナルギャラリー
 個人的には、宮廷絵画が見ごたえあると思います。これは、前述したようにサンスーシ宮殿などとセットで見ると、様々なことがパズルを組み立てるように符合していき、理解がさらに深まると思います。

旧博物館
王妃ネフェルティティの胸像
 ベルリンの博物館美術館は、これで4つ目。少々食傷気味で、これだけはという王妃ネフェルティティの胸像を目当てに行ってきました。正面から撮っても面白みがないので、後ろから撮影してみました。

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後ろから見た王妃ネフェルティティの胸像

2009年9月5日〜9月7日 ライプチッヒ

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ライプチッヒ駅 夜は少し華やかに見えますが、昼間の外観は寂しい感じ。

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ライプチッヒ中央駅の構内

 ライプチッヒ駅は、とても広いです。また、線路は、この駅で行き止まりになっています。ですから、全ての列車はここで折り返すことになります。この画像の右側は、線路が横に20本近く並んでいます。もちろん、改札はありません。左側および地下は、ショッピング街になっています。

9/5 ベルリンから ICE で移動。イエナ 光学博物館

The Optical Museum of the Ernst Founadtion at Jena 光学博物館

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光学博物館の入り口で

  ライプチィッヒから、ICE に約 1 時間乗ってイエナまで行ってきました。旧東ドイツの田舎町です。イエナといっても、カメラ、望遠鏡の趣味がない方にはピンと来ないかも知れません。世界の光学装置をリードしてきたカールツアイス社が誕生した地です。そんなわけで、望遠鏡ファンにとっては。空気の違いを感じます。聖地の香りすら漂ってきます。
 ここには、カールツアイスを中心とした光学機器の歴史を見ることが出来る光学博物館があります。光学博物館は、説明はすべてドイツ語ですが、望遠鏡ファンにとっては解読可能と思います。英語のオーディオガイドはあります。ツァイス製の望遠鏡に関しては、最近のものでは、1995 年製の 130mm 屈折赤道儀がありました。接眼レンズのラインナップが見ていて面白いです。もちろん、アッベオルソをはじめとする接眼レンズ方式は、かなり詳細な説明があります。
 透過型電子顕微鏡(TEM)も展示してありました。但し、展示されていた画像の多くは、二次電子顕微鏡(SEM)で撮影された像でした。このあたりは、多少知識がある者として少々突っ込みを入れたくなります。

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イエナのエルンスト-アッベ通りの看板。

 エルンスト・アッベは、カールツアイス社の創業者の一人で、天才的な物理学者。ツアイス社を財団化し、また特許を開放し、技術とそこから得られる利益を社会全体に還元しようとしたことでも知られています。光学の世界でアッベ数、アッベオルソ型接眼鏡などに名を残しています。

9/6 楽器博物館、トーマス教会、バッハ博物館

楽器博物館
 ビオラダガンバをはじめとする古楽器が数多く収蔵されています。ビオラダガンバとは、バイオリン、チェロなどと同様の形状の弦楽器なのですが、ギターと同じようなフレットがあります。変わったところでは、2Fに体験室があり、そこでピアノ、チェンバロ、パイプオルガン、数多くの打楽器を試すことが出来るところでしょうか。パイプオルガンは非常に面白いです。一つの鍵盤に、数多くのパイプが接続されており、手元のバルブを操作することによって、どのパイプを鳴らすかを選択することが出来ます。この機能によって、様々な音色を出すことが出来ます。

聖トーマス教会とバッハ像

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バッハが音楽監督を務めた聖トーマス教会

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聖トーマス教会にあるバッハ像

P1000705s.jpg (31089 バイト) 聖トーマス教会は、バロック音楽ファンとしては、絶対に外せない観光スポットの一つです。バッハは、1723年に聖トーマス教会のカントル(音楽監督)に就任し、この時代にマタイ受難曲をはじめとする数多くの教会音楽を作曲しました。教会の裏には、バッハ像と同じぐらい立派なメンデルスゾーンの像(右の画像)がありますが、こちらはガイドブックに紹介されることは少ないようです。バッハのほうが、業績があまりにも大きいということもあるでしょうが、残念です。メンデルスゾーンは、ライプティッチ・ゲバントハウス管弦楽団の指揮者を務めたほか、ライプチッヒ音楽院を創設するなど、ライプチッヒで活躍した音楽家の一人です。バッハのマタイ受難曲を演奏し、その時代、忘れられていたバッハを復興させたことで知られています。トーマス教会の裏に像があるのは、その縁があると思われます。

喫茶店カンドラーのバッハトルテとバッハコーヒー
 バッハの作品にコーヒーカンタータ(BWV211)というのがありますが、当時、コーヒーは大ブームだったようです。また、バッハの遺品の中には、コーヒーポットやコーヒーカップがあったとされ、バッハ自身もコーヒーを飲んでいたようです。聖トーマス教会横にカンドラーという喫茶店があり、そこにバッハトルテとバッハコーヒーがあるというので試しました。いずれもおいしかったです。ちなみにシュパイゼンカルテ(メニュー)には、バッハトルテは掲載されていません。でも、言えば出てくるようです。ここの 1F には、日本の喫茶店でもよく見かけるように、ケーキ類が収められているショーケースがあり、このケーキ類はシュパイゼンカルテには記載されていないものが数多くあるようです。ここでは、喫茶のみならず簡単な食事も取れます。

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バッハトルテとバッハコーヒー

DAS ALTE RATHAUS  http://www.dasalterathaus-leipzig.de/startseite/
 旧市庁舎アルテ・ラートハウス内にあるレストランです。ライプチッヒ滞在中の2回の夕食は、結局この店になりました。気に入りました。お勧めできます。但し、メニューはドイツ語のみです。量が過度に多くなく、おいしい。店員もタイミングよくシュパイゼンカルテ(メニュー)を持ってきてくれます。schnizel などいくつか料理名がわかっていると、頼むことは出来ると思います。「よく出る料理」という欄があり、Sauerbraten などの名物料理が並んでいます。ホームページにメニュー例が並んでいますので、参考にされてください。実際には、もっと品数が多いです。
 ここでフランケンワインを飲みました。とてもおいしいワインです。基本的に甘口ですが、水のような感触ですっと入っていってしまいます。何よりも、とても香りがよいです。微発泡です。日本酒に例えると、新潟の大吟醸という感じでしょうか。ポルトガルのマテウスロゼのような扁平な丸形ですが、マテウスロゼほど首が長くないボトルが目印です。

旧東ドイツ
 今となっては、東西ドイツなどというのは死語になりつつあると思いますが、今回、初めて旧東ドイツ側に行ってみて、旧西ドイツ側との違いを感じました。
旧西ドイツから、旧東ドイツに移動すると、景色が違ってきます。20〜30年残っているもの、駅舎、民家、郊外の景色には、差を感じさせるものが多々あります。それと、2008年リーマンショックの影響でしょうか、ライプチッヒ駅前では、空きテナントが目に付きました。こういう点も経済力の弱さが出ているように思います。

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ライプチッッヒ市内では、空きテナントが目立ちました。

 ライプチッヒ滞在で使ったホテルは、ウエスティン・ライプチッヒです。この旅行の中で最も高額な宿泊費(ツイン一泊約 17,000 円)でしたので、部屋も一番豪華で、10階(日本式に数えれば11階)の部屋から眺める景色はとてもきれいでした。ビュッフェスタイルの朝食の料理数はとても多く、ホテルが大きいこともあり豪華です。食後のケーキも数種類ありました。
http://www.westin-leipzig.de/default-en.html もちろん、お勧めできるホテルです。下記の画像の右奥にある最も高い建物がこのホテルです。

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ライプチッヒの夕暮れ

2009年9月7日〜9月9日 フランクフルト

9/7 レーマー広場、市庁舎、大聖堂
P1000772s.jpg (34626 バイト) P1000775s.jpg (37390 バイト)ICE でライプチッヒからフランクフルトまで約 3 時間。フランクフルト駅からホテルまで、バゲッジをごろごろと転がして、チェックインを済ませて、レーマー広場へ。とにもかくにも旧市庁舎レーマー内の皇帝の広間に飾ってある歴代神聖ローマ帝国皇帝の絵が見たかった。特に見たかったのが、左の絵です。神聖ローマ帝国史上、最も領土が拡大したときの皇帝であるカール5世です。彼の絵には、ハプスブルグ家の身体的特徴が良く表れてもいます。
 「スペインの無敵艦隊」というのを御存知でしょうか。敗者へ皮肉を込めて使われる言葉です。しかし、彼がスペインをも治めていた時代は、本当に無敵でした。その後、フェリペ2世の時代になり、英国艦隊に敗れ、皮肉を込めて「無敵艦隊」という名が生まれました。
 彼の人生は戦争に明け暮れていました。

 市庁舎前のレーマー広場で昼食を取りました。それが右の写真。フランクフルトだから、当然フランクフルトソーセージです。う〜ん、この味を何と表現したら良いやら、「日本で売っているフランクフルトソーセージと同じ味」と表現しておきましょう。ドイツ国内で様々なハム、ソーセージを頂きましたが、フランクフルトソーセージだけはあまり感慨がなかったです。それだけ、日本国内のフランクフルトソーセージは、オリジナルを忠実に再現できているということかもしれません。
 右の液体は、フランクフルトの地元のお酒、ApfelWein (リンゴ酒)です。このリンゴ酒が、とても酸っぱい。ほとんどクエン酸というような味で、ちょっとやばいなと思ったら、やはり少し緩くなりました。

 食事中の方には大変恐縮ですが、実は、クエン酸というのは強力な下剤として使われます。どのぐらい強力かというと、大腸などの検査や手術の際に内容物を一掃してしまう時に使われたりします。この下剤を処方されたことがありますが、夜、寝る前に飲めということで飲んだら、その夜はトイレの往復で結局一睡も出来ませんでした。

 但し、ApfelWein は、店で醸造している場合があり、そのため店によって違います。最も酸っぱかったのは、このレーマー広場の市庁舎の横の店でした。その後、アドルフ・ワーグナー、ケマルテンハウスと二軒ほど造り酒屋へ行きましたが、これらの Apfelwein は、酸味はそれほどではなく、漬け物のような発酵臭がしました。しかし、アイスバインを注文したら、付け合わせ野菜に大量のザウワークラウト(酢漬けのキャベツ)が付いてきて、ApfelWein とで、酸っぱさいっぱいでした。

 今式を終えたばかりという新婚カップルがレーマー広場に出てきて、何をやっているのかと見ていたら、映画の1シーンのような光景が繰り広げられました。実際に撮影した動画は、かなり鮮明なのですが、アップするにあたり容量制限から小さくせざるを得ませんでした。

レーマー広場で見た映画の1シーンのような光景の動画 996kB

9/8 シュテーデル博物館
 ちょうとムンクの特別展をやっていました。個人の収蔵品だったとは思えないほど、コレクションが凄い。その後、街をぶらつき、夕方、 Katharinenkirch でパイプオルガンの演奏があるというので聴きに行きました。ド迫力ではあったのですが、オルガンのパワーに対してドームが小さすぎます。結果的にキンキンな音になってしまって、ちょっと残念でした。

9/9 フランクフルト空港-成田

フランクフルトで宿泊したホテルは、ベスト・ウエスタン・ホテル・プラザというこじんまりとしたホテルです。フランクフルト駅から至近で交通の便も良いです。 http://www.plaza-frankfurt.bestwestern.de/

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ICE 車内の案内表示「次はフランクフルト空港」

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 日本へ向かうB-747の機内から、

あっというまに時間が過ぎたドイツでした。

その他

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ウィーン行きの ICE でボンへ

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新聞を広げても充分な
広々としたテーブルのある座席

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座席指定の表示

ICE(都市間特急 Inter City Express) →

 今回の旅では、2 等のジャーマンレイルパスを日本で購入して、ICE を多用しました。ジャーマンレイルパスは、購入の際はかなり高額に感じられるかもしれませんが、これで ICE を使うと、非常に割安な設定であることがわかると思います。ICE は、日本で例えるならば、新幹線と特急の中間ぐらいの位置づけでしょうか。乗り心地は、とても快適です。おそらく今回使用した区間の最高時速は、200km/h と思いますが、新幹線などと比べると、揺れが非常に少ないです。何か特殊な仕掛けがあるのかと、車輪付近を見てみると、大きなショックアブソーバーがありました。こういう構造は、日本国内ではあまり見かけない気がします。
PICT0017s.jpg (29299 バイト) 座席は、大柄なドイツ人の体格に合わせてゆったりとしており、車両中央には、奥行き 60cm ぐらいの大型のテーブル付の座席もあります(右中央の画像)。新聞を広げる、資料を並べてノートパソコンで仕事をすることも可能。大型バゲッジ用のスペースもゆったりとしています。ICEは、他の国の都市も結んでいます。右上の画像は、ケルン中央駅に到着したウイーン西駅行きの ICE です。今回は、これに乗って、ボンまで行きました。もちろん、ウィーンへも行けますが 7 時間ぐらいかかりますので、ただ移動するだけなら通常は飛行機を選択することになるかと思います。
 座席指定は可能ですが、ICE では座席指定しなくても座れなかったことはありませんでした。
 ドイツの座席指定の方法は日本とは異なります。日本では、車両ごとに座席指定、自由席が区別されていますが、こちらではそういった区別は無く、座席を指定すれば、それが座席指定になるというシステムです。座席の上に表示器があって、指定席の場合はそこに指定区間が表示されます(右下の画像)。ですから、何も表示されていなければ、勝手に座ってかまわないし、表示があっても自分が座っている区間が表示されている区間と重ならなければ座って ok です。こういうところはドイツらしい合理性を感じます。
 座席指定の料金は有料です。駅の構内のいたるところにある券売機で指定するようです。この券売機は非常に高機能で、タッチパネル方式で乗車券の購入、ICEなど長距離列車の検索とその結果のプリントアウトなどが出来ます。ドイツ語のほかに英語での表示も可能です。 

 駅には改札がありません。無賃乗車は容易に可能ですが、見つかれば高額の罰金を支払わされます。ICE は、車内で頻繁に検札があります。また、切符の有効範囲も少々複雑です。ある域内の交通機関が全て有効なパス、Uバーン(地下鉄)とバスで有効なパス、ジャーマンレイルパスのように DB だけ有効と様々です。この料金体系が都市ごとに異なります。日本での情報収集が難しい場合もあり、現地で右往左往することもあります。

 

歩行者用信号
 中央分離帯がある場合は、双方の信号に時間差があります。変わるのが非常に早いのと、青の点滅がなく突然赤に変わります。青になったと同時に歩き始めても、早歩きでかつかつと歩かないと、途中で赤になることもしばしばあります。ベルリンでは、間隔も非常に短く、赤になったと思ったらすぐに青になります。
 概して車は歩行者優先を守っており、歩道に歩行者がいる場合は、待っていることが多いです。このあたりの交通マナーは日本よりも良好です。厳しい罰則があるのかもしれません。

P1000510s.jpg (23344 バイト)←ドイツのエレベータの操作盤
 ドイツのエレベータ内の操作盤は、日本のと比べると2つの違いに気がつきます。
 ひとつは地上階が、0と表示されており、2階が1となって、結果的に階の表示が日本とひとつずつずれていること。数列として見れば、0があるほうが論理的にも正しいし、合理的と感じます。
 もう一つは、エレベータのドアを閉める押しボタンが無いことです。閉めるボタンの付いているエレベータもありますが、日本のほとんどのエレベータが付いているのに比べると圧倒的に少ないです。一説には、閉めるボタンを押すのは日本人だけという説があり、なるほど国内外で観察していると、閉めるボタンを押す頻度は日本人が圧倒的に多いです。

NORDSEE(ノルドゼー) 右の画像
 駅前などには、KAMP などパン屋さんがあります。ハムやチーズをはさんだ調理パンが1〜2ユーロぐらいからあり、これと飲み物の組み合わせはもっとも安価で安易にとれる食事のひとつです。パン屋の中で座る場所があるところも多々あります。もっとも、街中では歩きながら、これらを食べている方も数多く見かけます。アイスクリームを食べながら歩く品の女性も見ますので、「行儀の悪い行為」という意識は薄いようです。
 基本的な食品の安さは驚くべきものがあります。スーパーなどでは、日本でなら2千円以上するワインが 10 ユーロ以下で売られています。お菓子などでもプレッツェルが250gで39セント(1ユーロ = 100セント、1ユーロ=約140円とすれば、39セントは、約55円)といった具合です。
 P1000476s.jpg (53155 バイト) さて、表題のノルドゼーですが、魚、海老などを具に用いたパン屋、ファーストフード店といったところです。店によっては、この画像のように巻き寿司が置いてあったりするところもあるようです。ドイツは概して魚料理が少ないので、肉料理に飽きた時は試してみたらいかがでしょうか。但し、意外にボリュームがありますので、小腹を満たすというより一食という感じになります。白身魚のマリネを挟んだフランスパン風のを食べたのですが、途中でもういいやっていう気になります。

ドイツのハム
ドイツのハムやソーセージはおいしいです。生ハムの類は、特においしいです。ホテルの朝食などでも、必ず出ています。生ハムの中には、常温で長期熟成するものがあり、これらは常温で数ヶ月の保存期間があります。スーパーなどでは、冷蔵ケースではなく通常の棚に並べられて売られています。値段は、500g で 10〜15 ユーロぐらいと日本の価格の数分の一です。常温で保存できますので、日本へのお土産として持ち帰りたくなりますが、残念ながらスーパーで買ったハム、ソーセージ類を日本へ持ち込もうとすると、入国の際に見つかれば、動植物検疫で没収されることになります。
 日本の検疫で没収されるほどドイツの肉は危険なのか? というと、そうではないと思われます。輸入禁止の根拠は、おそらく BSE の発生にあると思われますが、ドイツでの発症レベルは数年前の統計で 100 万分の 1 以下と非常に低い上に、近年はさらに減少していることを考え合わせると、日本での現状と、さほど変わらないかむしろ良いレベル?と考えることが出来ると思われます。

小銭
 ドイツでは、小銭を持っていないと大変不便します。美術館などの施設以外のトイレは原則有料ですし、地下鉄(U-Baum)の券売機は小銭のみしか使えません。また、高額紙幣は、場合によっては「おつりがない」と受け取りを拒否されることもあります。100ユーロ紙幣は、街中で使うのに気を遣います。

 フォクトレンダー Vitolux S100
P1000959s.jpg (31897 バイト) 往路の飛行機の中でデジカメを落としてしまい、デジカメはもう一台あったので困ることはなかったのですが、どうせなら、自分への土産代わりに日本では売っていない地元ブランドのデジカメをと思い、購入してみました。フォクトレンダーは、カメラマニアなら必ず知っているドイツカメラの老舗ブランドです。
http://www.voigtlaender.de/cms/voigtlaender/voigtlaender_cms.nsf/id/pa_fdih7v3gwu.html
CCD, 10 Megapixel、焦点距離 5.8mm (W) ~ 23.2mm (T)  F値: 2.5 (W) ~ 5.6 (T)
 結論から言うと、まあ普通のデジカメです。
 操作感に若干ちゃっちいところがあるので、日本の OEM ではないかもしれません。また、シャッターボタンに対してシャッターの遅れが大きいのが若干気になります。 発色はかなり寒色系というか薄いです。P1000962s.jpag.jpg (33054 バイト)画質は両側、特に四隅が甘くて、放射状に流れます。全体的には、ライカレンズを搭載した LUMIX より数段甘い感じです。最高解像度、最低圧縮で撮影した場合でも JPEG ファイルの大きさは、LUMIX の約半分でした。像が甘いからファイルが小さくなるのか、それとも高圧縮で情報が失われファイルが小さくなるのか、いずれかは不明です。
 Anti-Shake 機能があると書かれているのですが、加速度センサーを使って手ぶれを検知して画像を補正するキヤノンの IS のような機構ではなく、手ブレを最小限にするように、シャッタースピードを上げるとか、フラッシュを発光させるとか、そういう方向に制御を持っていくだけのようです。

 右の画像は、言語の選択画面です。ヨーロッパの主要言語は網羅していますが、日本語はもちろんありません。

 ちなみに、帰りにフランクフルト空港でカメラが届けられていないかどうか探してもらいましたが、ありませんでした。地上と、航空機内では、遺失物の扱い窓口が異なります。空港内(地上)で紛失した場合は、鉄道駅へ行く途中に遺失物の受付カウンターがあります。航空機内の場合は、各航空会社のカウンターで、ルフトハンザの場合は、No295 のカウンターです。このカウンターは、係の人が常駐しているわけではないようで、電話が置いてあり電話での対応になります。

DHL
 今回は、2回、荷物を日本へ送りました。両方とも、DHL PAKET INTERNATIONAL Premium(航空便)を使っています。ケルンから送った荷物は、約2週間かかりましたが、ベルリンから送った荷物は、一週間足らずで到着しました。理由は不明。費用は、10kgで、99ユーロ。安くはありませんが、航空機の重量超過で支払う金額より安いと思います。
PICT0039s.jpg (21292 バイト) DHLの場合、料金の刻みは、2kg、5kg、10kg になっています。なるべく安価に荷物を送るためには、荷物の重量を、この重量いっぱいにする必要があります。高級ホテルですと、体重計が各部屋にあったりしてこれで計れますが、そうでない場合は重量計が必要になります。今回は、BAUHAUS という DIY のお店で、約 5 ユーロの安いバネばかり(左の画像)を購入してしまいました。25kg まで計れますので、バゲッジの重量配分をするときも重宝しました。

レストラン、食事
 現地の事情や言語に精通していない場合、個人旅行の場合は毎回の食事は楽しみでもあり苦痛でもあります。ドイツ、オーストリアでは、おそらく日本人に食べられない味や匂いといった料理は無いと思いますが、料理の内容がわからない、量の加減がわからないという点では、食事には挑戦的な側面があります。つい、マクドナルド、スターバックス、ダンキンドーナツ、その他のファーストフード店に逃げ込みたくなりますが、あえて挑戦して、おいしいものに巡り合った時の喜びはまた格別なものです。旅とは、多かれ少なかれハプニングを楽しむ面があります。
 今までの数少ない経験からで恐縮ですが、日本のガイドブックに掲載されているレストランは玉石混交です。ある日本語ガイドブックに紹介されている店のひとつでは、10分以上もシュパイゼンカルテすらもって来ないという不愉快な思いをしました。我々だけではなくドイツ人の他の客も同じ目に遭って席を立っていましたので、店やウエイターの質の問題と思われます。また、肝心の料理のほうも疑問符がつく店もありました。レストランのみならず観光地案内もそうですが、記述が不正確あるいは取材が不十分な記事は枚挙の暇もありません。参考書は、あくまでも参考であり、過去の記事であり、執筆者の主観的な感想として捉えて、御自身で調べ店へ行って、もしシュパイゼンカルテが張り出されていたら、解読可能か見てみて、お店選びをしたほうが楽しいと思います。

2010年 1月 フォクトレンダー Vitolux S100 の電池
 ちょっとしことから、互換品を見つけました。ニコンデジカメ用 EN-EL10 です。ニコンのクールピックスの旧製品のシャッターボタンなどの形状が極めてよく似ていることを発見し、それらの電池を検索していたら同じ容量の電池があるのを発見、形状がそっくりなので、試しに購入してみたら、すんなり入り、電源もONしました。オリンパス、ペンタックスでも同形状の電池を採用している機種があるようです。

 

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