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いずれも、miniBORGとTG-SPによるお手軽撮影。このぐらいの露出でシャッターが切れれば楽勝なのですが、このセッティングで30秒も開けると、恥ずかしいぐらい流れます。

CRW_5196s.jpg (72638 バイト)
2014年10月8日20:00  皆既月食 右上の輝星は天王星
(望遠鏡:miniBORG 60ED FL350mm カメラ:EOS Kiss Digital 露出 5秒(ISO400) 赤道儀:タカハシ TG-SP

CRW_5301s.jpg (121557 バイト)
2014年10月25日  太陽表面の肉眼黒点
(望遠鏡:miniBORG 60ED FL350mm D4フィルタ カメラ:EOS Kiss Digital 露出 1/4000秒(ISO100) 赤道儀:タカハシ TG-SP

 遠征する時間が余り取れなくなって、2009年末から自宅前でどれだけ撮れるか試行錯誤を繰り返しています。まず、光害対策については、2点ほどあります。一つは、IDAS LPS-P2 の使用。この効果については、一眼レフデジカメ撮影メモ の「光害フィルターの効果」に書いておきました。
 もう一つは、当然のことながら天体の位置です。川越は、東京の北西に位置しますので、南東側の光害がひどいのです。ですから、この位置を避けて、なるべく天頂付近で撮影することになります。今回は、M42 が南中から西に傾く時間を狙いました。撮影場所からはあと 1 時間もすれば M42 が電線に引っかかってしまうというぎりぎりのところです。661 秒の露出でもバックグラウンドは約 2/3 とまだ少し余裕があります。M42 でもう少し長い露出時間に挑戦してみたいですが、もう時期的にはぎりぎりです。SP-140SS を不注意から破壊してしまいましたが、SP-140SS と比較すれば、光量は、約 1/4 ですから、このページの一番下のM42と比較すれば、まだ露出は少ないです。しかるに光害のなかでこれだけの画像が得られたのは、光害フィルターの効果と考えて良さそうです。

CRW_43763_77_05s.jpg (113459 バイト)

望遠鏡 FL70S(F8-560mm) カメラ Canon EOS Kiss Digital 撮影日時 2010年1月16-17日 露出 30-661sec 7枚コンポジット ISO800 オートガイダー使用 IDAS LPS-P2 使用

CRW_3167_71_c_filtereds.jpg (175655 バイト)
M45 プレアデス星団 

望遠鏡 FL70S(F8-560mm) カメラ Canon EOS Kiss Digital 撮影日時 2008年11月30日 0:22 オートガイダー使用

2007年6月16日、梅雨の晴れ間に出かけました。雲が多かったのですが、雲間から見える空の透明度は素晴らしく、15cm で、M51、ノーフィルターでの M27 がきれいに見えていました。シンチレーションはあまりよくありませんでしたが、木星から 2 個の衛星が同時に出てきてミッキーマウスの耳状態になるところや本体に落ちた衛星の影などが面白かったです。久々のストレス発散が出来ました。

 冬に比べれば気温が上がり、カメラノイズも格段に増えて、画像処理で誤魔化さなければならない量も増えてきます。今回は、カメラの ISO 感度を落とすこと、シャッター速度を速めに切ることで、画像を工夫してみました。

CRW_2895_23_M51.jpg (133727 バイト)
M51 子持ち銀河

望遠鏡 SP-140SS(D140mm F3.57) カメラ Canon EOS Kiss Digital 撮影日時 2007/06/16 21:45:10-22:35:42 シャッター速度 90sec x1 150sec x3  ISO400 RAW、ダークフレーム減算、コンポジット、レベル調整、トリミング 埼玉県民の森

CRW_2911_8_1_4.jpg (96586 バイト)
M13 球状星団

望遠鏡 SP-140SS(D140mm F3.57) カメラ Canon EOS Kiss Digital 撮影日時 2007/06/17 0:09:40-0:17:45 シャッター速度 30sec x8  ISO400 RAW、ダークフレーム減算、コンポジット、レベル調整、トリミング 埼玉県民の森

下記と比較すると、露光が少ない分だけ星団の広がりが小さく感じられますが、質感や階調を上げることが出来たかなと自己満足しています。
http://wwwb.jnc.ne.jp/ssato/images/IMG_0717_m13.JPG

 SP-140SS
 入手以来、接眼部から斜鏡を見ると自分の目玉が真ん中に見えるから問題なかろうと、光軸調整なんかしていなかったのですが、今回、レーザーを通してみたら、主鏡の中心から   20mm も離れたところにスポットが落ちる。あわてて、中心マークを入れ光軸調整しました。良像範囲が広がり、なかなかいい感じです。

極軸望遠鏡
 前回のとき、ナビゲータの誤差が大きいので調べてみました。赤道儀目盛環とナビの角度表示には差が無く、結果的に極軸望遠鏡の軸ずれが原因でした。細い六角レンチが無く、どちらにずれているかを確認しただけでしたが、それを考慮して極軸あわせをすると、偶然かもしれませんが像が流れないです。

まだまだ修行が足りないです。

2006年12月23日  夕飯を自宅で食べてから、ゆっくりと出かけました。今回は大失態をやらかしました。セーターの類、暖房ベルトを持って行くのを忘れ、午前2時過ぎに耐えられなくなり、撤収してきました。現地は意外と暖かく 0℃ 前後でしたが、登山用のジャケットだけでは限界でした。

CRW_2667-72c.jpg (377462 バイト)
M45 プレアデス星団

望遠鏡 SP-140SS(D140mm F3.57) カメラ Canon EOS Kiss Digital 撮影日時 2006/12/23 22:26:12 シャッター速度 301sec x6  ISO800 RAW、ダークフレーム減算、コンポジット、レベル調整、トリミング、サイズ調整 埼玉県民の森

青い色がきれい。クリスマスっぽくて、良いのではないかと。
かなり透明度が高い空だったのですが、背景が白くなるほど露光しても光芒が浮き上がらないです。いくつか考えられることは、
1. 光学系の汚れ、迷光   2. この光学系の限界   3. 埼玉県民の森の空の明るさの限界
 1.は、近々オーバーホールと改造を予定しているとして、もし残り2つだとすると現在の自分のスタイルとしては限界です。おそらく、諸般の状況から察するに光学系のコントラストの問題だと思います。明るい光学系というのは、それ自体が難物なのかもしれません。
それにしても派手な光条です。これはこれで素人受けがよく、同僚の女の子には好評なのですが、、、、玄人には全く評判が悪いです。
 この派手な光条が出る原因は、斜鏡を支えているのが1本の太い支柱だからなのですが、光条を改善するために、これをスパイダーに変えると接眼部も交換が必要になり、あとは玉突き状態で大改造になだれ込むことになります。時間がとれず大改造は、近々には出来そうにないです。
 背景が明るい状態で、ダークを差し引くと御覧のように、ホットスポットが黒い斑点として残ります。これはこれで目立つので、この処理もどうするか思案中。ダークは、ISO400 と 800 を比較すると、露光時間の差を考えても、圧倒的に ISO400 のほうが少ないので、ISO400 で撮影するという方法も考えられます。天体以外の一般撮影では ISO400 と 800 との差はわずかですが、天体では大きな差が出ます。下の M42 は400ですが、背景のなめらかさの点では明らかにきれいです。

CRW_2697s.jpg (255236 バイト)
M78 ウルトラマンの星

望遠鏡 SP-140SS(D140mm F3.57) カメラ Canon EOS Kiss Digital 撮影日時 2006/12/24 1:59:18-2:08:54 シャッター速度 180sec x4  ISO800 RAW、ダークフレーム減算、コンポジット、レベル調整、フィルター各種、トリミング、サイズ調整 埼玉県民の森

 M78 は、2003/12/29 にも撮影していますが、今回のほうが少しだけできが良いかな? このぐらいの光学系では、あまり見栄えがする対象ではないです。この星雲は反射星雲といって星間物質が恒星に照らし出されているものですので、ウルトラマンのような高等生物がいる可能性はほとんどありません。そのため、ウルトラマンの故郷は、M87 の間違いだろうという説があるらしいですが、もともとが架空の話ですから、物語的には M78 がウルトラマンの故郷です。

CRW_2633-43_3.jpg (325002 バイト)
M42 オリオン大星雲

望遠鏡 SP-140SS カメラ Canon EOS Kiss Digital 撮影日時 2006/11/25 0:50:54 シャッター速度 30-241sec x9  ISO400 RAW、ダークフレーム減算、コンポジット、レベル調整、トリミング(コンポジットで重ねられなかった端を約5%のみカット)、サイズ調整 埼玉県民の森

 トラペジウム周辺が白く潰れないように、シャッタ速度を変えた画像をコンポジットしました。トラペジウムを表現しようとすると、もう少しくらい画像が何枚か必要になることがわかりました。デジカメの赤外線フィルタを外さないという条件では、このあたりが表現の限界なのかもしれません。赤外線フィルタは外してみたい気もしますが、目に感度がないものを見えるかのように撮影することには、ポリシーとしてためらいがあります。赤色の強調された画像は、好きではないです。

 Vixen CELESTRON SP-140SS(口径 140mm 焦点距離 500mm F3.57 シュミットニュートン) という鏡筒をヤフーオークションで入手しました。前回のハロー彗星ブームの時に発売された望遠鏡だそうです。土星を見てみましたが、像そのものは非常にシャープで、カッシーニも見えますが、その像と同じぐらい明るいゴーストのようなハローのようなものが見えます。F値が大きいので、バロー、アイピースのいずれかのフチが光っているのかもしれません。
友柚工房さんの記事によれば、改造で化けるかもしれず、なかなか素性が良さそうな望遠鏡です。

http://www7a.biglobe.ne.jp/~tomoyu/sp140ss/col11.htm

 F が小さいので、撮影では露光時間が短縮できるなどいろいろメリットが大きいです。今回は階調の滑らかさを考え、カメラの感度を落として使ってみました。
 SP-140SS は、中心像はなかなか良いです。周囲は星が太ります。左側の星が大きいところから考えると斜鏡の取り付け角度に誤差があるようです。接眼は、36.7mmねじ込みですので、APSサイズ短辺をちょうど直径とした円形でケラレが生じ、その周囲では減光が激しいです。一応、APS 全面に星は写ります。恒星は太めの十字の回折像が出ます。
 画像の処理は、1年半前に購入してそのままにしていたステライメージ5を使いました。天文断ち以前は、3を使っていて処理の遅さに辟易したのですが、5も負けず劣らず遅い。当面、先立つものも時間もないですが CoreDuo + 2GB RAM + RAID ぐらいのパソコンが欲しくなります。

 今後、この鏡筒をどうするか、悩みます。中央のケラレのない円形視野では、星像もまずまずの大きさに収まり、趣味として撮影を楽しむなら、私としては許容範囲内です。もし、周辺を改善しようとするならば、友柚さんと同様に補正板の位置をずらす改造が必要です。それとともにケラレを改善するために、接眼の2インチ化が必要になります。すなわち、斜鏡の大型化と2インチフォーカサーへの換装と、ほぼ原形をとどめない大改造となります。

現在まで撮影した主な撮影天体

メシエ天体
M1,2,3,4,13,15,17,27,29,30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,41*,42,43,44,45,46,47,48*, 49,
50,51,52,56,57,58,59,60,63,64,65,66,67*,71,72,73,74,76,77,78,79*,81,82,85,92,93,94,95,96,97,98
100,101,103,104,105,106,108,109,110

NGC253, 869,884,1973,2024,2237,2264,2438, 3384, 3389,3628
NGC4186 4212,4312,4322,4328,4340,4346,4350,4394,4420,4488,4450, 4470,4526,4564,4565, 4566,4567,4596,4606,4608,4638.4647,4660
NGC5067,5422,5473,5474,5477,5485,5486
NGC6960,6992
NGC7000,7662*,7789

IC342*,434,783,1795*,2177*,3061,5067,5126

*未掲載

2005以前の画像は、こちらです。 2004.04.29〜2005.01.02〜2004.01.24
まだまだ素人の域を出ませんが、Eos Kiss Digital を用いた天体撮影のコツを、少し書いてみました。

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